「プロは契約してもらって初めてプロ」日本ハム・木田優夫2軍監督が説く“生存術”
2軍監督として説く「プロは契約してもらって初めてプロ」
プロ野球のレギュラーシーズンが間もなく終わろうとしている。クライマックスシリーズ、日本シリーズと進んでいくのと並行して、各球団は来季の戦力編成を進める。戦力外通告を受け、プロ野球選手としての生き残りがかかる選手も出るだろう。この秋風が吹く時期、日本ハムの木田優夫ファーム監督が日々選手に説き、自らも現役時代に実践してきた“生存術”に迫る。
「選手には言っています。“結果”を勘違いするなって」
シーズンが残り1か月となったころ、木田監督を取材していて出た言葉だ。夏が終わるころ、日本ハムを含めた各球団は来季の戦力編成を固めにかかる。10月上旬からは戦力外通告が可能になる。残念ながら、チームを去らなければならない選手も出てくる。そうならないため、そうなっても次の野球人生をつかむために、考えてほしいことがあるという。
「プロ野球選手でい続けるには、単純に打ったとか抑えたじゃないんです。学生なら部活ですから『やりたいです』と言えばそこにいられますが、プロはそうじゃない。契約してもらって初めて、プロでいられるんです。だから必要なのは、来年も契約をしようと思わせられるかどうかです」
そう口にできるのも、木田監督自身が何度も変わり、よみがえった選手だからだろう。さらに引退後は日本ハムのGM補佐としてフロント業の経験もある。「見られるのは『1軍を勝たせてくれる可能性』があるかどうか。そのために自分はどういう選手になりたいのか、あるいはどうなれるのか考えないと」。日米をまたにかけ、変化を誰よりも追求してきたのが木田監督の野球人生なのだ。