マリナーズ快進撃の裏に「ファンのサンダル」 頭にのせると大逆転→試合後即殿堂入り
ファンがサンダルを頭に乗せると連打、球場全体に波及し大逆転
■マリナーズ 10ー9 ブルージェイズ(ワイルドカード・日本時間9日・トロント)
21年ぶりにポストシーズン進出を果たしたマリナーズ。敵地でのブルージェイズとのワイルドカード(WC)シリーズでは、第1戦を4-0で勝利。8日(日本時間9日)に行われた第2戦では、5回終了時点で1-8と7点のリードを許していたが、6、8回にそれぞれ4得点を挙げて同点に追いつき、9回に勝ち越す大逆転勝利を飾り、2連勝で地区シリーズ進出を決めた。MLB公式サイトによると、ポストシーズンでの7点差以上の逆転は史上3度目だった。
この大逆転を呼びんこんだとも言われているのが、あるファンの“ゲン担ぎ”だった。この日は本拠地T-モバイル・パークでもパブリックビューイングが行われていた。記事によると、5-9の4点ビハインドで迎えた8回、ベンさんという1人のファンがチームの逆転を願って、履いていたビルケンシュトックのサンダルを頭に乗せた。するとヒットが続き、周りのファンも真似し始めた。チームはこの回にローリー、クロフォードの適時打など5安打を集中して4得点。靴やサンダルを頭の上に乗せる行為はやがて球場全体に波及し、チームは9回に勝ち越し、場内は大盛り上がりとなった。
幸運を呼び込んだファンの行動は、球団を巻き込んだ。試合後すぐに、マリナーズはベンさんのサンダルを「ラリーシューズ」として、球団の殿堂博物館に展示することを決めた。シアトルのファンの間で「ラリーシューズの男(Rally Shoe Guy)」と知られるようになったベンさんは「最初はほとんど冗談だったんだけどね。でも、どんどんヒットが出始めたんだよ」と語っている。
エンゼルスのラリーモンキーや、カージナルスのラリーキャットなど、幸運を呼ぶアイテムや動物は他球団にもあるが、マリナーズに新たに「ラリーシューズ」というアイテムが誕生した。快進撃を見せているマリナーズは11日(同12日)からアストロズとの地区シリーズに臨む。球場を見渡せば、靴やサンダルを頭に乗せているマリナーズファンがいるかもしれない。