低調な昨季から一転…今季のFA戦線は“活況”か 西武森&阪神守護神ら大物ずらり
昨年は宣言が3人、他球団への移籍は鷹・又吉だけだった
今オフ、FA権を有している選手たちの動向が大きな注目を集めそうだ。西武・森友哉捕手、外崎修汰内野手、阪神・岩崎優投手、岩貞祐太投手ら、宣言すれば“争奪戦”となりそうな選手が今季新規取得。昨オフにFA宣言して他球団に移籍した選手は、中日からソフトバンクに移籍した又吉克樹投手だけだったが、今オフは様々な動きが見られるかもしれない。
森は2019年に首位打者を獲得し、リーグMVPを受賞。ベストナイン3度を誇る“打てる捕手だ”。今季も怪我で途中離脱したが、102試合出場で打率.251、8本塁打をマークした。まだ27歳と若く、宣言すれば多くの球団が手を挙げると見込まれる。外崎は2019年に26本塁打&90打点をマークし、2020年には二塁手でゴールデングラブ賞に輝いた。内外野をこなせる点も魅力だ。
阪神・岩崎は今季57登板で28セーブ、防御率1.96をマーク。岩貞は53登板で11ホールド、防御率2.57とともにブルペンを支えた。阪神では今季9勝、通算110勝を誇る西勇輝投手の動向も注目される。2018年にオリックスからFA移籍。今オフ2度目のFA権を取得した。
今季新規取得した選手では中日・高橋周平内野手、松葉貴大投手、広島・西川龍馬外野手、野間峻祥外野手、ロッテ・中村奨吾内野手、田村龍弘捕手、オリックス・伏見寅威捕手、DeNA嶺井博希捕手らもいる。西川は今季規定未達ながら打率.315をマーク。中村奨は不動の二塁手として昨年まで4年連続全試合出場。昨年はベストナイン&ゴールデングラブ賞に輝いている。高橋周も三塁手で2019年にベストナイン&ゴールデングラブ賞を手にした実力者だ。
他にも動向が気になる選手が。楽天では昨年日本球界に復帰した田中将大投手、2019年に西武からFA移籍した浅村栄斗内野手の大物2人が再びFA権を取得した。日本ハム近藤健介外野手は今季が3年契約の最終年で、FA権は昨年取得している。2019、20年に2年連続最高出塁率のタイトルを獲得。今季は怪我で規定打席に到達できなかったが打率.302をマークするなど、球界を代表するヒットメーカーだ。ソフトバンク千賀滉大投手は昨オフに5年契約を結んだが、契約を破棄できるオプトアウトがつく。今季海外FA権を取得しており、メジャー移籍も取りざたされている。
昨年はFA有資格選手97人のうち、宣言したのは又吉、西武・岡田雅利捕手、DeNA・大和内野手の3人で他球団へ渡ったのは又吉だけだった。静かだった昨年を経て今季は“FA戦線”が賑わいそうな雰囲気になっている。