ダルビッシュとの“共同作業”が生んだ「今年一の送球」 指揮官「2人を称えたい」
ピッチコム初使用、メルビン監督「簡単なことじゃない。ユウを称えたい」
■パドレス 5ー3 ドジャース(地区シリーズ・日本時間13日・ロサンゼルス)
パドレスのダルビッシュ有投手は12日(日本時間13日)、敵地で行われたドジャースとの地区シリーズ第2戦で6回途中7安打3失点と好投。オースティン・ノラ捕手との息ピッタリのコンビで、今ポストシーズン2勝目を挙げた。同点の5回にはノラが盗塁阻止の大仕事。ボブ・メルビン監督は「送球する時間を与えたんだ」とダルビッシュのテクニックにも言及した。
3-3の同点で迎えた5回無死一塁から一塁走者のムーキー・ベッツが仕掛けた。ダルビッシュが投じたのは、真ん中低めへの86.5マイル(約139キロ)のカッター。ノラは待ってましたとばかりに立ち上がりながら捕球すると、二塁手のグラブへとドンピシャの送球でアウトを奪った。この回を無失点に凌ぐと、6回にパドレスが勝ち越し。試合のターニングポイントとなった局面だった。
メルビン監督は試合後の取材で「今年一の送球だった。一番大きな場面でそれが出てきた」とノラを絶賛。さらに「ユウは前半戦よりも後半戦のほうがうまく走者をとどめていると思う。送球する時間を(ノラに)与えたんだ。それが最も大きな送球を生んだ。警戒していた2人を称えたい」と、バッテリーでのテクニックだったと解説した。
また、ダルビッシュは電子機器「ピッチコム」をこの大舞台で初めて使用した。捕手から投手に信号でサインを送ることで、サイン盗みのリスクを回避できる機器だ。メルビン監督は「簡単なことじゃない。シーズン通してずっと使っていなかったのに、突然これまで慣れていないものを始めるのは。またユウを称えたい。これまでやったことがないことにうまく対処するのは彼にはよくあることだね」と賛辞を送っていた。