戦力外から復活の鷹右腕、オリの育成出身が残した驚異の数値…パの三振記録を回顧

ソフトバンク・藤井皓哉(左)とオリックス・宇田川優希【写真:藤浦一都、荒川祐史】
ソフトバンク・藤井皓哉(左)とオリックス・宇田川優希【写真:藤浦一都、荒川祐史】

異次元の記録を次々と。佐々木朗希が席巻したシーズン序盤

「Monday パ」では、月曜日でも皆さまにパ・リーグを楽しんでもらえるよう、パ・リーグの旬な情報を配信してきました。10月の第3週は、奪三振をピックアップ。さまざまな視点から、今季の三振にまつわる記録を見ていきます。

 まだ肌寒さが残る春先、球界は佐々木朗希投手(ロッテ)の話題一色だった。4月10日のオリックス戦で佐々木朗は、史上最年少で走者を1人も出さない完全試合を達成。さらにNPB記録を大きく更新する「13者連続奪三振」という“おまけ”つきでの快挙は、まさに「令和の怪物」という言葉がふさわしいだろう。そして1週間後の17日、佐々木朗投手は8回まで14奪三振のパーフェクト投球。弱冠20歳の青年の名は日本中にとどろいた。

 データもその異次元ぶりを裏付ける。9イニング当たりの奪三振数を示す「K/9」は「12.04」をマーク。リーグ最多奪三振の山本由伸投手(オリックス)が9.56だったことからも、先発としては出色の成績であることがわかる。今季は20試合で129.1投球回と規定投球回には届かなかったが、来季の“怪物伝説”にも期待だ。

 佐々木朗の活躍の一方で、今季も終わってみれば最多奪三振のタイトルは山本が獲得した。山本は自身開幕3連勝を飾るなど好調なスタートを切ったと思われたが、その後は1カ月白星から遠ざかった。それでも夏場以降は調子を上げ、7月23日から6連勝。奪三振でも2位の佐々木朗に32個差つける205個をマークした。

 また、規定投球回到達者の中で「K/9」をみると、リーグトップは千賀滉大投手。山本投手の9.56をわずかに上回る「9.75」を記録した。夏場に新型コロナウイルス陽性判定を受けておよそ1カ月戦線離脱し、投球回を大きく減らしながらも、リーグ3位の156奪三振を記録したのはさすがだ。「パーソル CS パ」では2戦2勝でチームを鼓舞。その姿は数字以上に印象に残っているはずだ。

首位打者・松本剛の三振数に注目も、上には上が…

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