死闘続く日本Sは「第8戦までの可能性」　吉田正に待望の一発も、ヤクルトが有利な理由

オリックスが1点を追う9回に相手のミスも絡み同点、吉田正のサヨナラ2ラン

■オリックス 6ー4 ヤクルト（日本シリーズ・27日・京セラドーム）

「SMBC日本シリーズ2022」は27日、京セラドームで第5戦が行われ、ヤクルトは4-6でオリックスに敗れた。守護神・マクガフがリードを守れず逆転サヨナラ負け。2勝2敗1分とタイにもつれ込み、第7戦が確定した今シリーズを、オリックス、ソフトバンク、広島で打撃コーチなどを歴任した野球評論家の新井宏昌氏が分析した。

　ヤクルトは守護神が誤算だった。1点リードの9回にマウンドに上がったマクガフは先頭の代打・安達に四球を与えると、1死二塁から西野の強襲安打を一塁へ悪送球し同点。さらに2死一塁から吉田正に痛恨のサヨナラ2ランを被弾した。

　ルーキー左腕・山下が5回3失点の粘投を見せ、打ってはオスナの先制打、不振だったサンタナの一発、ベテラン青木の勝ち越し打。投打で役者が揃い、王手に向け残るは最後の1イニングだけだったが勝利を手にすることはできなかった。

　劇的な幕切れに新井氏は「ヤクルトはリードしていたが、突き放せるチャンスは何度もあった。各打者はこのシリーズで調子を上げてきたが、要所で最低限の仕事ができなかった。そういった部分があると勝ち切れない展開になる」と指摘した。