猛虎再建へ大量13人が退団…助っ人も大幅刷新 “岡田新体制”は空前の大補強か?
6選手退団の外国人選手の補強がチームの明暗を握る
阪神は、矢野燿大監督がキャンプイン前日に今季限りでの退任を発表するという異例のシーズンを過ごした。リーグワースト記録を更新する開幕9連敗と波乱の船出も、68勝71敗4分けの3位でシーズンを終えた。ベテランの糸井嘉男外野手が現役引退、外国人選手6人の退団が発表されるなど、29日の時点で延べ13人の退団が決定。岡田彰布新監督で挑む来季に向けて、大胆な戦力整備に注目が集まっている。
28日にはジョー・ガンケル投手、ジェフリー・マルテ内野手、メル・ロハス・ジュニア外野手ら助っ人6選手に来季の契約を結ばないと伝えたと発表。ガンケルは16先発で5勝、防御率2.73とまずまずの成績も、マルテは33試合で1本塁打、ロハス・ジュニアも89試合で9本塁打と期待通りの成績とはいかず、他の助っ人も大きな活躍はできなかった。大山悠輔内野手と佐藤輝明内野手に次ぐ、主軸を打てる助っ人の補強が今オフの最重要課題と言える。
投手陣では守屋功輝、小野泰己、尾仲祐哉、育成の牧丈一郎の4投手に戦力外を通告、トレードで齋藤友貴哉投手を放出し、支配下4枠を空けてさらなる補強を目指す方針が見える。チーム防御率は驚異の2.67を記録し、開幕9連敗の屈辱からの巻き返しを支えたが、より強固な陣容で来季を迎えたい。すでに岩崎優投手が国内FA権を行使して残留を発表したことも好材料だ。
野手陣では、江越大賀外野手が日本ハムへトレード移籍。渡邉諒と高濱祐仁の2選手が加わることとなった。渡邉は二塁、高濱は一塁が主戦場になるとみられ、内野陣の競争の激化に期待したい。
ドラフトでは、1位で森下翔太外野手(中大)を獲得。チームに不足している右の外野手として出場機会を得られるか。支配下6選手のうち高校生が4人と将来を見据えた指名となったが、6位の富田蓮投手(三菱自動車岡崎)は「侍ジャパン」U-23代表として「第4回 WBSC U-23ワールドカップ」に出場し、最優秀投手とベストナイン(ALL-WORLD TEAM)の先発投手部門のタイトルを獲得。1年目から甲子園のマウンドで躍動することが期待される。
矢野政権では強固な投手陣の構築とともに、近本光司外野手や佐藤輝明内野手が主力に成長。岡田新体制では現有戦力と新たな力の融合で、悲願の18年ぶりのリーグ制覇、38年ぶりの日本一を成し遂げたい。
(Full-Count編集部)