戦力外の30歳は復活も…獲得遅れた野手は総倒れ 阪神、今季の補強を“答え合わせ”
ウィルカーソン、ロドリゲスは退団…渡邉雄大は育成へて復活
2022年の阪神は、昨季の2位から1つ順位を落として3位でシーズンを終えた。矢野燿大監督のラストシーズンで17年ぶりのリーグ制覇はならず。昨オフや今季中に補強した選手は機能したのか、振り返ってみたい。
投手では昨オフ、2年間不動のクローザーを務めたロベルト・スアレス投手が退団し、アーロン・ウィルカーソン投手とカイル・ケラー投手を獲得した。先発ローテーションの一角を担うことが期待されたウィルカーソンは、5月には3勝、防御率1.04で月間MVPを受賞したが、その後はなかなか勝ち星を挙げられなかった。8月4日以降1軍登板はなく、計14試合に登板して5勝5敗。1年で退団となった。
ケラーにはスアレスの穴を埋める役目が期待されたが、序盤はつまずいた。3月26日の開幕戦で9回のマウンドに上がるも、3失点して負け投手に。3日後の29日にも2失点で負け投手となり2軍落ちとなった。しかし6月に1軍に復帰すると、6~8月は19試合でわずか1失点。新たにフォークを投げはじめ、安定したマウンドさばきを見せるようになった。
助っ人以外では、ソフトバンクから戦力外となっていた渡邉雄大投手と育成契約。30歳のサイドスロー左腕はオープン戦でアピールすると、3月22日に支配下契約となった。8月に新型コロナウイルスに感染してからは登板機会はなかったが、32試合登板で、3勝1敗10ホールド、防御率2.45の成績を収めた。
打者では、昨オフにジェリー・サンズ外野手が退団となり、ジェフリー・マルテ内野手、メル・ロハス・ジュニア外野手の2選手で開幕を迎えた。しかし中軸を期待された4年目マルテは故障、2年目のロハス・ジュニアも打率.224と対応できず、存在感には欠けた。6月末には2020年にオリックスでプレーしたアデルリン・ロドリゲス内野手を獲得したが、24試合で打率.154と結果が残せず、シーズン終了後に退団が発表された。
岡田彰布新監督で挑む来季に向け、助っ人選手ではケラー以外の6選手が退団。引退した選手らも含めると13人がチームを去った。猛虎再建へ、今オフの補強にも注目が集まる。
(Full-Count編集部)