GG賞男もマイナス指標…5年連続ワースト失策の阪神を下回る? 守備に苦戦した球団は
ソフトバンクが12球団トップのチームUZR50.1を記録、西武がUZR41.5で2位
オリックスの26年ぶり日本一で幕を閉じたプロ野球。西武・森友哉捕手、日本ハム・近藤健介外野手ら8人がFA宣言するなどストーブリーグも開幕した。各球団が補強に動く上で参考になるのが今季成績だ。ここではチーム守備力に注目していきたい。
データは、セイバーメトリクスの指標などを用いてプロ野球の分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のものを参照する。用いるのは、守備で平均的な選手と比べた時にどれだけ失点を増減させたのかを示す「UZR」だ。失点を防げば数値はプラスに振れる。
UZRで12球団トップの50.1を記録したのがソフトバンクだ。二塁の三森大貴内野手が10.8、遊撃の今宮健太内野手が5.9を記録。周東佑京内野手は11.9、柳町達外野手は8.8、中村晃外野手は6.7と複数ポジションを守った選手たちも好成績を残した。
2位は源田壮亮内野手(UZR14.4)、外崎修汰内野手(UZR15.4)を擁する西武で41.5を記録した。3位はセ・リーグ連覇したヤクルトで10.6。ソフトバンク、西武の2球団は他球団から抜けた数字をマークした。
失策数だけを見ると、阪神、西武、日本ハムが12球団ワーストの86失策を記録した。しかし、日本ハムのUZR7.8は4位で、万波中正外野手は11.1、上川畑大悟内野手は6.4を記録。2018年から5年連続で12球団ワースト失策を犯している阪神はUZR-22.8で11位だった。
そして12球団ワーストのUZRを記録したのは意外にもオリックスだった。チームUZRは-38.4。福田周平外野手は4.7、中川圭太外野手は2.8だったが、昨年ゴールデングラブ賞の宗佑磨内野手は-4.6、杉本裕太郎外野手は-10.9、紅林弘太郎内野手は-11.0だった。
(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)
データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。