日本ハム、新球場問題で謝罪 違反の背景説明「野球規則の認識が不十分だった」
来オフの改修案を提示し、開幕からは現状で使用することが認められる
日本ハムは14日、北海道北広島市に建設中で、来季から使用予定の新球場「エスコンフィールド北海道」で、本塁からバックネットまでの距離が公認野球規則に定められている距離60フィート(約18.288メートル)に足りないのではないかと指摘されていた問題の経緯説明と、川村浩二球団社長兼オーナー代行名での謝罪コメントを発表した。
新球場のこの部分は距離50フィート(約15.18メートル)で設計されており、NPBから日本の公認野球規則にある基準を満たしていないとの指摘があったという。来オフに規則に合致させるための改修を行うことを前提に、来季は現状のままで球場を使用することが14日の12球団代表者会議で認められた。
球団はこの行き違いが発生した理由について、「FSE(球場を建設した株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメント)および当球団において、公認野球規則の解釈、認識が不十分であったことが挙げられ、もっと早期に本件について 自ら気付き、関係各所に相談すべきであったと受け止めております」としている。
具体的には新球場を設計した米HKS社から「米国の公認野球規則(OFFICIAL BASEBALL RULES)」 に準じたMLBにおいては問題がない旨の説明を受けた」としている。さらに「OFFICIAL BASEBALL RULESの原文を確認し、本塁からバックストップまでの距離として記載のある60フィートは推奨(recommend)と解釈しました」とした。距離は推奨なのか義務なのか。日米のルール解釈の違いが原因だった。
また、球団発表のコメントは以下の通り。
〇北海道日本ハムファイターズ 川村浩二代表取締役社長兼オーナー代行
このたびのエスコンフィールドHOKKAIDOの規格の問題につきましては、ファンの皆様や関係者の方々にご心配をおかけしたことを、心よりお詫び申し上げます。
エスコンフィールドHOKKAIDOは、「ファンの喜び」や「新しい観戦スタイル」をコンセプトに、MLBの球場設計について実績のある米国の設計会社にFSEから設計を発注するなど、MLBの事例を参考にした臨場感のある球場作りを進めてまいりましたが、日米の規則の差に関する確認や相談が不十分となるなど、そのプロセスに問題がありました。そのため、本日の12球団代表者会議にて、謝罪とともに、公認野球規則の基準に合致するための2023年シーズンオフ以降の改修計画案をFSEと協力して進めることなどを説明し、当球団がエスコンフィールドHOKKAIDOで2023年シーズンを開幕することおよびその後の使用を認めていただきました。
当球団は、2023年の開幕に向けてしっかり準備を進めていくとともに、野球界の発展、ファンサービスの進化のために今後も尽力していきます。
(Full-Count編集部)