元ハム助っ人、第2の人生は“二刀流” 投手コーチはオフも多忙「ポケベルが鳴る度…」
スウィーニーは2007年に来日し、3年間で計23勝を挙げた
元日ハムのブライアン・スウィーニーがロイヤルズの投手コーチに就任した。今季までガーディアンズのコーチを務めていたが、オフには非常勤の消防士を務める超異例の“二刀流”だ。
2007年に来日し、3年間で計70試合に登板して23勝を挙げた右腕について、MLB公式のロイヤルズ番アン・ロジャース記者が経歴などを紹介。自宅オフィスの机にはポケベルが置いてあり「鳴ると、即座に所属している地元の消防署のボランティアとして駆けつけるのかどうか判断しなければならない。ニューヨーク州で消防士を35年間務めた父を尊敬して、オフシーズンの間に始めた仕事だ」という。
ニューヨーク州ハーフムーンにあるウエスト・クレセント消防署の「オフシーズンのボランティア消防士」に務める一面も持つ。しかし難しい判断が迫られることもある。2018年には、ガーディアンズのコーチ職の面接が予定されていたときにポケベルが鳴った。近くで構造火災が発生しており、対応するか面接の電話を待つかを選ばなくてはいけなかった。
スウィーニーは「火災に対応した。そして、面接のスケジュールを変更した」と語る。その結果、ガーディアンズのコーチ職を手にすることができた。それから4年経ち、今回の新しい仕事に繋がった。
「ポケベルが鳴る度に決断しなければいけない。誰かが“911”に電話しているのは、緊急だからだ。どんな状況であれ、(火災に対応することは)私の責任だと感じている。(ポケベルが)鳴って、私で対応できる状態であれば行くべきだ」
ロイヤルズのJJ・ピコーロGM兼球団副社長は「人間関係の構築に優れている。データをよく理解し、協力することにも長けている」と評価。今季ア・リーグ中地区最下位に沈み、チーム防御率4.70と低迷したロイヤルズだが、消防士としての顔も持つスウィーニーが立て直しに一役買う。
(Full-Count編集部)