358億円で“愛弟子”手放した指揮官の無念 11年契約を「断る手はない」が「恋しい」

Rソックス時代のボガーツ(右)とコーラ監督【写真:Getty Images】
Rソックス時代のボガーツ(右)とコーラ監督【写真:Getty Images】

Rソックス指揮官が11年契約でパドレス移籍のボガーツに言及した

 このオフにレッドソックスからFAとなったザンダー・ボガーツ内野手は、11年総額2億8000万ドル(約358億円)でパドレスに入団した。10年間プレーし通算1410安打をマークした遊撃手の離脱にアレックス・コーラ監督は「それだけの額を断る手はない」と、無念さを滲ませながら理解を示した。米放送局「NBCスポーツ・ボストン」が伝えている。

 コーラ監督は、パドレスがボガーツに提示した金額を聞いた時、ボガーツには次のように話したという。「11年契約だぞ。レッドソックスと再契約して、後に君がどこかの球団から11年のオファーをもらっていたと聞いたら、君を殺しかねなかったぞ」。ボガーツの父親か兄になったような感覚で話したそうだ。

 レッドソックスは、ボガーツ残留のために6年1億6000万ドル(約204億6300万円)を提示したとされる。対してパドレスは11年を提示。ボガーツが断る手はなく、コーラ監督は説得しようともしなかった。コーラ監督自身も現役時代に同じような経験をしたし、誰の利益が常に優先されるべきか分かっていた。とはいえ、この10年近く正遊撃手を務めた選手との別れは楽ではなかったようだ。

「今でも彼が大好きだ。だが、私は彼の考えを変えるつもりはなかった。11年もの契約をもらったんだ……彼をとても誇りに思う。背番号『2』はチーム史上最高の遊撃手だったと思う。昨日も彼とはテキストメッセージを送りあった」とも述べている。

 このオフはボガーツの他に、JD・マルティネスもチームを去り、ドジャースに加入した。「彼らには『なんてこった。君らのせいで、こちらの試合の後に西海岸の試合をたくさん見ることになる』と伝えたよ。だが、これもビジネスの一環。レッドソックスはいいチームになる。彼らが恋しいが、前へ進まなければならないし、踏ん張り続けなければならない」。2022年は78勝84敗で地区最下位に終わったレッドソックス。吉田正尚らを迎え、チームはどのように変わっていくだろうか。

(Full-Count編集部)

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