残るは1人だけ…ハム16年日本一戦士のその後 FA、無償トレード、ノンテンダーで解体
6年間で続々抜けた…中島卓也が最後に残ったレギュラー野手
今季最下位に沈んだ日本ハムの優勝は、6年前の2016年が最後だ。日本一に輝いたこの年をピークに成績が下降、監督が交代したこともあってチームは大きく変わった。今オフ、近藤健介外野手がソフトバンクへFA移籍したことで、当時のレギュラーで今もチームに残るのは中島卓也内野手ただ1人となった。“激変”とメンバーのその後を振り返ってみよう。
2016年3月25日、ロッテと戦った開幕戦のオーダーを見てみたい。「1番・中堅」の陽岱鋼は、日本一となった直後にFA権を行使して巨人に移籍。昨オフに自ら退団すると、今季は米国の独立リーグ、さらには豪州のウインターリーグと渡り歩く流浪の野球人となった。
「2番・左翼」だった西川遥輝は、昨オフに「ノンテンダー」として新たな契約を提示されず放出され、楽天に移籍した。「3番・二塁」の田中賢介は2019年のシーズン後に現役引退している。
不動の4番打者だった中田翔は、2021年のシーズン中にチームメートへの暴力行為が発覚し謹慎処分。その間に巨人へ無償トレードで移籍した。今季は2年ぶりの2桁本塁打となる24発を放ち復活。新天地の4番にも座った。
「5番・DH」の近藤は今オフFA宣言。高い出塁能力に目を付けたパ5球団の争奪戦の末、ソフトバンク入りを選んだ。「6番・三塁」のレアードは2019年からロッテに移籍。NPB8年の在籍で213本塁打を放っているものの、今オフ自由契約となった。
開幕戦で「7番・右翼」に入った谷口雄也は、この年キャリアハイの211打席に立ったものの、夏に膝を痛めて1軍から遠ざかり、2021年を限りに引退。「8番・捕手」の大野奨太は2017年オフに中日へFA移籍。出番を徐々に減らし、今季は8試合出場にとどまった。
唯一、チームに今も残る当時の主力野手が「9番・遊撃」だった中島卓也。先発マウンドに立った大谷翔平は2018年からポスティングシステムを利用してメジャーリーグ移籍。投打二刀流として2021年にはア・リーグMVPを受賞するなど、さらに進化した姿を見せている。