疲労骨折で本塁打、巨人コーチの息子も… Jr.トーナメント準決勝の見どころは?

ジャイアンツジュニア・元木瑛介くん【写真:川村虎大】
ジャイアンツジュニア・元木瑛介くん【写真:川村虎大】

準決勝は“西武対巨人”、“阪神対楽天”の顔合わせとなった

「12球団ジュニアトーナメント KONAMI CUP 2022」の準決勝と決勝が29日に神宮球場で行われる。全国各地で選抜された小学生が、NPB球団のユニホームを着用して戦う。今年は、昨年と比較し“投高打低”の大会になっているが、栄冠を手にするのはどの球団だろうか――。4チームの見どころを紹介する。

 2005年に始まった今大会は12球団が予選で3グループに分かれ、4チームずつによるトーナメントを実施。2勝した3チーム(ライオンズジュニア、タイガースジュニア、イーグルスジュニア)と、1勝1敗の中でTQB(Total Quality Balance=得失点率差)が最も高いチームがワイルドカード(ジャイアンツジュニア)で準決勝を戦う。

 2勝した3チームの中でTQB1位だったのはライオンズジュニア。注目は主将を務める遠山勇芯(とおやま・ゆうしん)くん。28日のファイターズジュニア戦ではタイブレークに突入し、2点を追う6回2死満塁で右翼へ逆転サヨナラ満塁弾を放った。姉の夏澄さんが立大野球部のマネジャーを務めており、自身も大の東京六大学ファン。“聖地”での一発に「最高でした」と笑顔だった。憧れるライオンズジュニアOBの西武1位・蛭間拓哉外野手と同じ早大を目指している。

 TQB2位のタイガースジュニアは、守って勝ち進んできた。今年から就任した上本博紀監督のもと「選手自身が考える野球」を取り入れてきた。予選1回戦のホークスジュニア戦では、中谷英太郎くんの満塁弾の4点を守り抜き4安打で勝利。この日も、四球で出た走者が盗塁、ボークで三塁へ進み、三ゴロで野選を誘った。無安打でもぎ取った1点を背に、先発した浅居煌星(あさい・こうせい)くんが5回2/3を4安打無失点に抑え、最後は2番手・殿垣内大祐(とのがいと・だいすけ)くんが締めた。

 昨年準優勝のイーグルスジュニアはTQB3位で予選突破。注目は、笹村悠瑞生(ささむら・ゆずき)くんだ。大会前に左足を疲労骨折しているが、28日のジャイアンツジュニア戦では木製バットで本塁打も放っている。主将の深堀進惺(ふかぼり・しんせい)くんも同カードで逆方向に一発を放った強打の外野手だ。

 ワイルドカードからの出場はジャイアンツジュニア。昨年は準決勝でイーグルスジュニアに敗れ、今年も28日の予選2回戦で4-5で惜敗した。チームは、好守を連発した不動の1番・安藤名和哉(あんどう・ななや)くんや元木大介1軍作戦兼内野守備コーチの次男・瑛介くんらが出場している。

 準決勝はライオンズジュニアとジャイアンツジュニア、タイガースジュニアとイーグルスジュニアがそれぞれ対戦する。今年からルールが変更になり、本塁打が激減。優勝したドラゴンズジュニアが計18本塁打を放った昨年大会のような派手さはないが、逸材はズラリ。未来のプロ野球選手候補たちの熱い戦いに注目が集まる。

(Full-Count編集部)

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