「野球=丸刈り」から卒業 西武ドラ4、イメチェン参考の「凄く印象的」な先輩は?
大学時代は山崎から贈られたグラブ愛用「これからはお守りとして」
西武のドラフト4位ルーキーで即戦力右腕の亜大・青山美夏人(みなと)投手が6日、埼玉県所沢市内の若獅子寮に入寮。「俺は亜細亜だ」と大書された赤いタオルと、使い込まれた黒いグラブを持参していた。
タオルは亜大野球部引退後にOBが製作してくれたもの。グラブは大学1年の夏、亜大の大先輩にあたるDeNA・山崎康晃投手から贈られたもので、その秋に東都大学リーグでデビューを飾って以降、試合ではずっと使い続けた。「これからはお守りとして自分の部屋に起きたい」と言う。
最近NPB現役選手の中で亜大出身者は一大勢力。山崎の他にも、ソフトバンク・東浜巨投手、同・嶺井博希捕手、巨人・松田宣浩内野手ら一線級がひしめいている。ヤクルトの高津臣吾監督、中日前監督の与田剛氏ら、指導者として現場に残る人も多い。青山は「(昨年12月に)山崎さんに『亜細亜を背負って頑張ってほしい。OBはプロ野球界にたくさんいるので、先輩を頼っていい』と言っていただきました」と明かす。
その分、亜大にはプロで成功するための秘訣が蓄積されている。青山も亜大の生田勉監督から「スタートが肝心だ。最初に怪我をしてしまったら意味がない。怪我をしない体づくりを優先するように」と言い聞かされてきた。
亜大の練習の厳しさは大学球界随一と言われ、青山は「結果を出すためには苦しいことも必要だと、大学生活を通じて学ぶことができた」と前向きに捉えている。また「気合いだけは他の大学に負けない」と断言するように、高校球児ばりの丸刈りで通す選手が多い。青山自身も中学、高校時代を含め、公式戦期間中は基本的にずっと丸刈りだった。
その点、西武の選手の髪型は、12球団の中でも際立って個性的で、バラエティに富んでいる。青山は「高橋光成さんや今井達也さんの長髪は凄く印象的です。自分も“野球=丸刈り”でやってきましたが、これからはいろいろ考えていこうかなと思います」とイメチェンにも意欲を垣間見せた。最速151キロを誇り、スライダー、フォーク、ツーシームなど変化球も多彩で、先発にもリリーフにも対応可能と評される青山。技術は心配なさそうだが、果たして亜大と西武の“文化的ギャップ“にすんなり順応することができるだろうか。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)