通算200勝超え、シーズン28勝でも獲れぬ不運… 最多勝に届かなかった大投手

DeNA・三浦大輔監督(左)とソフトバンク・工藤公康元監督【写真:小林靖、荒川祐史】
DeNA・三浦大輔監督(左)とソフトバンク・工藤公康元監督【写真:小林靖、荒川祐史】

173勝の桑田真澄、172勝の三浦大輔も最多勝とは縁がなかった

 2022年のプロ野球は、阪神の青柳晃洋投手が最多勝、最優秀防御率、勝率1位の“3冠”、オリックスの山本由伸がさらに最多奪三振を含めた“4冠”に輝いた。タイトルは傑出した能力に加えて運の要素もある。ここでは、これまで超一流の勝利数を挙げながらも最多勝に縁がなかった選手を見ていきたい。(敬称略)

 まずは、名球会の入会規定である通算200勝以上の投手を見てみる。通算400勝で最多の金田正一を筆頭に24人いるが、2人だけ“無冠”に終わった投手がいる。通算254勝で歴代9位の梶本隆夫と、通算224勝で歴代13位の工藤公康だ。

 梶本は1956年に28勝をマークしたが、29勝の三浦方義に1勝及ばなかった。実に4度も20勝以上をあげているものの、タイトルは遠かった。最多奪三振は2度獲得している。工藤は1991年にキャリアハイの16勝も、この年は17勝の野茂英雄が栄冠を手にした。こちらは最優秀防御率4度、最多奪三振2度を誇る。

 200勝未満で見てみると、歴代33位で183勝のヤクルト・石川雅規も名を連ねる。2008年に最優秀防御率も、キャリアハイは13勝(2009、2010、2015年)。今年はプロ22年目を迎えた大ベテランは、まだまだ元気にチームを牽引している。また歴代39位で173勝の桑田真澄、41位で172勝の三浦大輔も最多勝を手にすることはできなかった。

 一方でNPB史上唯一、3球団で最多勝に輝いた涌井秀章は今季から中日に移籍した。前人未到の4球団最多勝を成し遂げるかにも注目が集まる。

(Full-Count編集部)

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