「壊さないように…」 蘇る“トラウマ”、DeNAルーキーが告白したまさかの弱点

DeNAの育成ドラフト5位ルーキー・草野陽斗【写真:宮脇広久】
DeNAの育成ドラフト5位ルーキー・草野陽斗【写真:宮脇広久】

育成5位の東日本国際大昌平高・草野陽斗「電子レンジと掃除機は大丈夫」

 4月になれば、就職や進学を機に生まれて初めて一人暮らしを始める若者がたくさんいるだろう。DeNAの育成ドラフト5位ルーキー、福島・東日本国際大昌平高の草野陽斗投手は7日、神奈川県横須賀市の青星寮に入寮し、同い年の一般高校生より一足早く新生活をスタートさせた。人生で初めて親元を離れ寮生活に突入するが、「洗濯機の操作方法がわからない」と“笑撃”の告白だ。

 身長175センチでプロの投手としては小柄な部類に入るが、87キロのがっちりした体型。最速151キロを誇り、東北では知る人ぞ知る存在だった。将来性の詰まった右腕が、思わぬ“弱点“を露呈した格好だ。「自分は機械が苦手なので」と頭をかいたが、洗濯機がNGとは……。

「中学1年の時、ズボンのポケットにボールペンを入れたまま洗濯機に入れてしまい、他の服にまでインクがついてしまった。親から結構、かなり怒られました。それから自分は、洗濯機を扱うのが怖くなってしまいました」と過去のトラウマが原因と“主張“する。

 青星寮には共有の洗濯コーナーがあるが、「寮の洗濯機を壊さないように、先輩に聞きながら勉強したいと思います」とおっかなびっくり。また、寮の部屋に空気清浄機を導入したが、やはり「いろんなボタンがあって、どこを押したらいいのか……説明書を見てもイマイチわからない。(入寮に同行した)両親に聞きます」という状況。それでも「電子レンジと掃除機は、ボタンを押すだけなので大丈夫です」とうなずいた。

 楽しみは食事。「星青寮のご飯はとてもおいしいと聞いています。自分は食べることと寝ることが好きなので、ご飯の時は笑顔で食堂に入ろうと思います」と口元を綻ばせた。DeNAはこの日、新人10選手(支配下5人、育成5人)全員が入寮し、報道陣の前でそれぞれのエピソードを披露したが、最大の爆笑を誘ったのが草野だったのは、言うまでもない。

 背番号101の育成選手からのスタートとあって、「失うものは何もない。努力して下から這い上がっていくだけだと思います。お世話になった方々に恩返ししたい」と抱負を述べた草野。「初めての寮生活で、一人前の大人になれるように頑張りたい」と付け加えた通り、野球以外にも、覚えなければならないことがたくさんありそうだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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