難病で前例なき手術も…「おまえが第1号になれ」 DeNA三嶋を奮い立たせた言葉
キャッチボールで確かな手応え「踏み出した左足の位置が…」
指定難病の「黄色靭帯骨化症」を患い昨年8月30日に手術を受けたDeNA・三嶋一輝投手が、“超速”で調整を進めている。今月9日に神奈川・厚木市で同僚の山崎康晃投手、伊勢大夢投手、石田健大投手らと合同で行っている自主トレを公開。標高284メートルの白山(はくさん)登山から始まり、キャッチボール、アメリカンノックに至るまで、躍動感いっぱいの動きを披露した。
「黄色靭帯骨化症」は、脊髄の後ろにある靭帯が骨化して神経を圧迫し、足の麻痺などを引き起こす病気だ。三嶋はちょうど1年前、毎年恒例のこの自主トレが終わった頃から、左足を思うように動かせなくなった。それでも開幕からセットアッパーとして活躍していたが、左足をかばうあまり、5月に右肩に張りを訴えて登録抹消。同月に受けた診察で、想像もしていなかった病名を告げられたのだった。
「今年の自主トレには参加できないかもしれないと思っていたのですが、ヤス(山崎)、伊勢、石田らが『一緒にやりましょうよ』と言ってくれて……間に合ってよかったです」と感慨深げ。現状では「しびれなどは全く残っていない」そうで、キャッチボールで自分の投球フォームをチェックした際に、確かな手応えを感じた。「手術前は踏み出す左足に感覚がなかったので、無意識のうちにインステップするようになっていました。そうしないと体を支えられなかった。今は意識しなくても、まっすぐ踏み込めているんですよ」と笑顔が弾けた。