エンゼルス、なぜ打率.144の28歳とメジャー契約? 再現したい“ウォードの覚醒”
フィリップスは、ウォードを覚醒させたウッドワード氏の指導を受けた
エンゼルスは先日、オリオールズ傘下からFAとなっていたブレット・フィリップス外野手と年俸120万ドル(約1億5000万円)の1年契約で合意した。昨季は打率.144、5本塁打、OPS.466と振るわなかった28歳と、なぜメジャー契約を結んだのか。地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」が、期待できる理由を解説している。
フィリップスは昨季、レイズとオリオールズで計83試合に出場して打率.144、5本塁打、OPS.466。メジャー通算6年間でも打率.188、OPS.620にとどまっている。記事によると、エンゼルス以外の球団から提示されたのはマイナー契約ばかりで、成績に懐疑的な目が向けられていることを再認識させられたと指摘している。
一方で、エンゼルスが期待を寄せた理由のひとつは、専属打撃インストラクターとしてトレント・ウッドワード氏の指導を受けたことだったという。ウッドワード氏は高校ではエンゼルスのテイラー・ウォード、アストロズ傘下ではフィリップスと同僚だったが、メジャー昇格ならず引退。現在は医療用品の販売に携わりながら、副業でウォードらの打撃指導を行っていたと紹介している。
レイズ時代のフィリップスが昨年5月にエンゼルス対戦した際に、ウォードはウッドワード氏とのトレーニングの成果が表れ始め、打ちまくっていた。そこでフィリップスはウッドワード氏に指導してもらうことを思いつき、今オフに連絡を入れた。するとフィリップス夫妻が新居を建設中のテキサス州リバティーヒル市に、ウッドワード氏が引っ越していたと知り、「そのとき『マジかよ』って感じだった。神の思し召しだと思ったよ」と驚いたという。
その後は「来る日も来る日も」ウッドワード氏と一緒に取り組んできたフィリップス。「今では自己管理できるようになったし、ルーティンも確立できた。周囲の期待に答える準備ができていると心から言える」と手応えを得ている。また、エンゼルスのミナシアンGMは、打撃改造だけでなくクラブハウスでの振る舞いや、敗戦処理として野手登板もこなすユーモラスなキャラクターも高評価していると伝えられている。
(Full-Count編集部)