夢を叶えた「上原二世」 メジャーデビュー飾る村田透、これからも続く挑戦
29日午前8時5分開始のオリオールズ戦でMLB初登板、巨人戦力外から這い上がった男の生き様とは
インディアンス傘下3Aコロンバスの村田透投手のメジャー昇格が決まった。28日(日本時間29日午前8時5分開始)のオリオールズ戦で、先発投手としてMLBデビューを飾る。
メジャー挑戦ー。志半ばで、日本に帰ってきた選手もいれば、アメリカで現役を終えたものもいる。今回の村田のような形で夢を叶えた日本人選手は、稀なケースといえる。苦労人の右腕は、1Aから這い上がってきたからである。
ここまでの村田のキャリアとはどんなものだったのか。
大体大浪商高の2年春に甲子園に出場した。大体大に進み、2007年の大学生・社会人ドラフト1巡目で巨人に入団。上原浩治(レッドソックス)と同じ大体大出身で、落差のあるフォークを武器としていたため、「上原二世」と呼ばれた。
しかし、巨大戦力の中に埋もれてしまい、入団してから3年間で1軍登板はなかった。2010年には戦力外通告。それでも、次の日からトライアウトに向けて練習を開始し、活躍の場を求めた。そして、トライアウトでインディアンスの極東スカウトの目に留まり、マイナー契約となった。
英語も使えない。だが、野球を失うことだけはしたくなかった。村田は「チャンスがある限り頑張りたい。こういう機会をもらい、本当にうれしいです」と、思い切って海を越えることを決断した。