2億円オファー拒絶の元助っ人「プライドがある」 給料減でも韓国へ渡った理由
バーチ・スミスは低迷する韓国ハンファへ移籍
昨季、西武でプレーしたバーチ・スミス投手は今季、韓国プロ野球のハンファ・イーグルスへ移籍した。ただ西武からは残留のオファーがあり、提示された金額もハンファより高かったという。なぜ移籍を選んだのか。韓国紙「スポーツソウル」が報じている。
「日本の150万ドルを断ったハンファの新エース」と題した記事によれば、スミスは米アリゾナ州で行われているキャンプに参加しており、ブルペンではすでに時速150キロを計時しているという。「球威は最高」「最近のトレンドにあったパワー投手」と評されており、期待の大きさがうかがえる。
ハンファのソン・ヒョク団長(GMに相当)によると、西武はスミスに最大150万ドル(約1億9700万円)の残留オファーをかけていたという。韓国プロ野球では、契約初年度の外国人選手には報酬総額100万ドル(約1億3100万円)という規制がある。つまりスミスは、報酬が減るのを承知の上で日本を去ったことになる。
これについてスミスは「先発投手をしたかった。先発に対してのプライドもある。日本での私はリリーフ投手と見られていたが、先発できると聞いて韓国でプレーすることにした」と説明している。西武からのオファーについても「正確な金額は覚えていない、日本からの提案が出来高を含め150万ドル程度だった。しかし、保障される金額より出来高の割合が高かったのと、先発ができることで韓国を選んだ」と話している。
西武でのスミスは20試合に登板したが、先発は4試合だけ。1勝0敗1セーブ、4ホールドという成績に終わった。防御率は3.29。38回1/3を投げ37個の三振を奪っている。
3年連続最下位、昨季はチーム史上最悪の96敗を喫するなど低迷しているハンファからは、エース候補と期待されている。スミスはシーズンを通しての活躍には下半身が重要だとし「プレッシャーを乗り越えて、健康を保ちたい」と自信を見せた。西武を悔しがらせるような活躍をできるだろうか。
(Full-Count編集部)