剛腕チャップマン、161キロの“フェイク暴投”!? 幸運すぎるピンチ脱出が話題に
延長10回に奇跡的なプレー「ワイルドを全く異なるレベルへと引き上げた」
これも世界一の剛速球だからなせる“技“なのか……。ヤンキースの守護神アロルディス・チャップマン投手の100マイル(約161キロ)の直球が、29日(日本時間30日)の本拠地アストロズ戦で驚きの“トリックプレー”を生み出した。MLB公式サイトもツイッターで動画を公開し、話題となっている。
5-5の同点で迎えた延長10回。マウンドに上がったチャップマンは簡単に2アウトを奪ったが、ケンプには四球を与え、暴投で二塁へと進めてしまう。さらに、カウント2-2からの5球目の100マイルの直球も高めに外れ、捕手サンチェスは捕球できなかった。
しかし、サンチェスのミットをかすめた剛速球は、そのままの勢いでバックネットで跳ね返ると、なんとダイレクトでサンチェスの元に戻ってきた。二塁走者のケンプは当然スタートを切っていたが、捕球したサンチェスがすぐに送球。アウトに仕留めた。
奇跡的なプレーにヤンキースタジアムは大歓声。ヤンキースはその裏、超有望株トーレスのサヨナラ打が飛び出し、6-5で勝利した。偶然生まれたチャップマンの“フェイク暴投”は、大きなカギの1つとなった。
MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」は「ゲーリー・サンチェスがバックネットにから跳ね返った球を捕球、トニー・ケンプをアウトにする」とのタイトルで記事を掲載。「おそらく、アロルディス・チャップマンの投球スタイルは、ワイルドを最も良く表現している。100マイルのファストボールに大きく曲がるスライダー。彼は球界最高のクローザーであるために、精密な制球を必要としない」とした上で、「火曜日に行われたアストロズ戦10回、チャップマンはワイルドを全く異なるレベルへと引き上げた」と、このプレーを紹介している。
記事によると、サンチェスは試合後に「できる限り素早くボールを捕るんだ。捕りに行こうとすると、ボールが戻ってくるのが見えた。捕球して三塁の方を見た」と当時の状況について振り返ったという。ヤンキースにとってはラッキーすぎるプレーだった。