宇田川“なじめない”は「彼の作戦通り」 侍J投手コーチが暴露「皆まんまと…」
厚澤コーチが成長実感「だいぶボールになじんできた」
“モジモジくん”は狙い通り? 野球日本代表「侍ジャパン」で大躍進を遂げている宇田川優希投手(オリックス)。その活躍をどう見ているのか。オリックスでも指導する厚澤和幸投手コーチは「彼の作戦通りじゃないですか。皆まんまと……。宇田川ジャパンにまでのし上がってしまった」とジョークを交えながら、成長を実感していた。
宇田川は17日から行われた第1クールで、チームになじめず「自分から行けないので……。気疲れというのも出ている」と話していた。すると、20日のオフの日にダルビッシュ有投手(パドレス)らが投手会の名前を「宇田川投手を囲む会」に変更。SNSでは「宇田川会」「宇田川Japan」がトレンド入りした。
その日をきっかけに宇田川はチームの“中心”に。徐々にWBC球にも対応し、22日にブルペン入りした際はダルビッシュから「手の届かないところに行ってしまった」と“イジリ”も交えて賛辞を送られていた。25日のソフトバンクとの壮行試合「カーネクスト侍ジャパンシリーズ2023 宮崎」では7回2死一、三塁のピンチに三振を奪い“火消し”。8回も無失点で抑えた。
厚澤コーチは全部、宇田川の“作戦通り”だと明かす。育成から昨年7月に支配下登録をされたが、「1軍に上がってきた最初もなじめないふりをして……。全部かっさらっていく」と言って笑わせた。ただ、話題だけでなく、実際に厚澤コーチから見ても調子は上向き。「清武で(オリックスの)キャンプをしていた時より、だいぶ(WBCの)ボールになじんできてくれた」と成長を実感していた。
いくら話題をさらったとしても、大事なのは3月に開幕するワールド・ベースボール・クラシック(WBC)本番だ。厚澤コーチは「後はマウンドで結果を求められるので。彼のアドレナリンの出し方も含めて、この前の走者を置いた場面のような投球を期待したい」と話した。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)