侍コーチ陣までダルビッシュ“塾生”に!? 立場を超えた信頼関係「僕らの中では先生」
連日の“ダル塾”に松井裕樹も「引き出しが凄い」
野球日本代表「侍ジャパン」のダルビッシュ有投手(パドレス)は27日に打ち上げた宮崎キャンプで連日、“ダル塾”を開講した。すでに、佐々木朗希投手(ロッテ)らが、直伝スライダーを実戦で試し、受けた甲斐拓也捕手(ソフトバンク)も「(影響は)間違いなく(ある)」と断言した。このダルビッシュ効果を投手コーチはどう見ているのか。厚澤和幸コーチは「ダルビッシュは僕と吉井さん(吉井理人投手コーチ)にとっては先生なので」と指導を大歓迎していた。
ダルビッシュ本人は「教えるというつもりはない。情報交換としてやっている」と話すが、効果は絶大だ。戸郷翔征投手(巨人)は「変化球が明らかによくなった」と口にし、湯浅京己投手(阪神)も「曲がるようになった」とすぐに実感していた。
若手投手陣にとってはコーチのような存在。26日の全体練習後、一緒にトレーニングした松井裕樹投手(楽天)も「聞いたことに対し全て返ってくる。引き出しが凄い」と話していた。
ダルビッシュが他の選手に教えることについて厚澤コーチはノータッチだという。「ダルビッシュは僕と吉井さんの中では先生なので。僕が選手に教えたことを吉井さんに伝えないこともあるし、逆もある。そこは信頼関係で成り立っているので」と語る。厚澤氏も吉井氏も、ダルビッシュの日本ハム在籍時に指導者と選手の間柄だった。そうした信頼関係が背景にある。
実際に宇田川は厚澤コーチからブルペンでクイックを提案され投球が改善。その後、ダルビッシュから体作りも教わっていた。「選手が欲しい情報であれば、どんどん教えてあげてほしい」。日米188勝右腕の指導を歓迎している。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)