大谷のプレーは最高の「娯楽」!? 米メディアが“エンターテイメント性”に注目
タイガースは大谷に“便乗“も思うように集客伸ばせず「これこそがMLBにとっての不幸」
30日(日本時間31日)の敵地タイガース戦で先発し、5回3安打1失点で降板したエンゼルスの大谷翔平投手。2度の雨天中断という不運でマウンドを降り、チームも救援投手の乱調で敗れたが、メジャー先発投手の今季最速記録となる101.1マイル(約162.7キロ)をマークするなど、十分なインパクトを残した。
試合前、敵地メディアは大谷の“上陸”をタイガースが大歓迎しているという事実をレポート。地元紙「デトロイトニュース」は、普段ツイッターをほとんどやらないコミュニケーション部門副部長が大谷の先発についてつぶやき、チケット販売のリンクも貼るなど“便乗“していたこともレポートした。主催試合として、今季最多の2万8000人(開幕戦)を上回る集客を期待する声もあがっていたが、実際にはどうだったのか。米ヤフースポーツは試合後、タイガースが思うように集客数を伸ばせなかったことを伝えている。
記事では、大谷について「(昔)ベーブ・ルースは(デトロイトの)街に来ていた。少なくとも、それこそがショウヘイ・オオタニが目指していることである。21世紀における、投打をこなすベーブ・ルースなのだ」と紹介。現代野球では不可能と見られていた二刀流をこなすスター選手と認め、この試合についても「オオタニがマウンドから降りた途端、エンゼルスは崩壊した」とレポートしている。ただ、スター性抜群の大谷を最大限に“利用”しても、タイガースの本拠地コメリカ・パークを観衆で埋め尽くすことはできなかったという。
「観客数の少なさには常に理由があるものだ。売れたチケットの枚数は確かにたった1万9494枚だったが、それ以上の売れ行きを期待することは非現実的であるはずがないのである。この男を目撃するという目的においてはだ」
二刀流のスターを見るために、ファンを呼ぶことはできるはず。そう訴えているが、一方で「(試合中に)カナディアングースも現れたわけだが、試合前の時点で安いもので11ドル(約1196円)のチケットが(チケット再販会社の)スタブハブで購入可能だったにもかかわらず、恐らく球場に足を運んだのは1万2000人くらいだろう」と“現実“についてもレポート。そして、「これこそがMLBにとっての不幸であり、同時にチャレンジでもあるのだ」としている。