パドレス1位指名は高校最強左腕 昨年はU18で清宮、安田ら完璧に封じる
父が元メジャー投手の2世左腕、ライアン・ウェザーズ
パドレスは4日(日本時間5日)、ニュージャージー州セコーカスで行われた2018年ドラフト会議1日目で、1巡目(全体7位)で全米NO1高校生左腕の呼び声が高いライアン・ウェザーズ投手を指名した。ウェザーズは昨年8月にカナダ・サンダーベイで開催された「第28回WBSC U-18ワールドカップ」の日本戦で登板し、7回1安打1四球8奪三振無失点の快投で侍ジャパン高校代表を圧倒していた。
テネシー州ロレット高校のウェザーズは、メジャーで19年プレーした元投手デビッド・ウェザーズの息子というサラブレッド。高校では全米の有望株が集まるサマーリーグに参加したり、代表チームに選出されるなど、早くから注目を浴びる存在だった。速球はすでに最速96マイル(約154キロ)に達し、チェンジアップは一級品。スライダーやカーブも平均以上のクオリティーを持つという。
パドレスのA.J.プレラーGMは、その落ち着いた性格もプラス要素に上げると同時に、「ライアンはクラブハウスで育ったようなもの。メジャーで活躍するためには、どんな努力が必要か、幼い頃から見て知っている」と2世選手ゆえに得られたアドバンテージも指摘した。
昨年8月には全米代表として「第28回WBSC U-18ワールドカップ」に参加。9月3日に行われたオープニングラウンドの日本戦に2回から2番手として登板すると、侍ジャパン打線をまったく寄せ付けない快投を披露。清宮幸太郎(日本ハム)を中飛と見逃し三振に仕留めると、安田尚憲(ロッテ)は二ゴロと空振り三振、中村奨成(広島)は中飛と三ゴロに打ち取っていた。
日本では清宮、安田、中村らが高校生ルーキーとしてプロの道を歩み始めた。カナダで日本を代表する高校生スラッガーたちを封じ込めた左腕も、アメリカでプロとしての1歩を踏み出すことになりそうだ。
(佐藤直子 / Naoko Sato)