藤浪晋太郎は「衝撃的なもの持っている」 3回8失点も…捕手が称えた「えげつない球」
ランゲリアーズ捕手「興奮しているようだった。準備できていた」
■エンゼルス 13ー1 アスレチックス(日本時間2日・オークランド)
アスレチックスの藤浪晋太郎投手が1日(日本時間2日)、本拠地で行われたエンゼルス戦でメジャー初登板し、2回1/3、55球を投げて5安打8失点、3四球4奪三振で黒星を喫した。2回までは1人の走者も許さなかったが、3回に先頭への四球から突如崩れた。この初登板を、マーク・コッツェイ監督とシェイ・ランゲリアーズ捕手はどう見たのだろうか。
コッツェイ監督は「3回のレンヒーフォは、フルカウントでのスライダーで歩かせて、そこから悪循環に陥ったようだった」と振り返るも「最初の2イニング、素晴らしかったと思った。直球とスプリットで打者を圧倒した。最初の2イニングで何ができるか見せたので、この後分析して軌道修正させられたらと思う」と収穫を強調した。
「当然我々は彼とあの3回を振り返って、球種の選択も見る。ボールに外れたときは球が手を離れた時点でボール球になっていたように見えたし、ストライクが入った時は真ん中に寄っていたように見えた」と制球力に課題はあるとみる。「相手はいい打線だ。失投して真ん中に入れば代償を払うことになる。トラウトへの四球の後、オオタニは直球をレフトフェンス直撃の当たり。99マイル(約159.3キロ)高めだったと思う。悪い球だったとは思わないが、とてもいい打者が相手のときは、時々ああいうことが起きる。スプリングトレーニング中も彼に時折起きたことが、不運にも今日起きてしまった」と説明した。
一方、コンビを組んだランゲリアーズは「フジは衝撃的なものを持っている」「全てが素晴らしいので、球種に選択肢がある。だけど、彼の速球も素晴らしい」と称賛。特に初回1死からトラウトをスプリットで空振り三振に仕留めた場面について「95マイル(約152.9キロ)近く出ていたと思う。彼のスプリットは速球のようで、(突然)テーブルから落ちるような軌道をする。えげつなくて、クールな球だ」と賛辞を惜しまなかった。
「興奮しているようだった。集中していたことが分かったし、準備はできていたと思う。最初の打者から空振り三振を奪えたことは、クールな瞬間だった」と藤浪の様子を語ったランゲリアーズ。悔しいデビュー戦となったが、2回までの投球をあげ「今後はあのような投球をもっと見れるだろう」と期待を寄せた。