元カブス”世界一捕手”、ダルビッシュに助言「一番自信のある球種に取り組め」
カブスの世界一捕手ロス氏がエール「リグレーフィールドは愛にあふれている」
2016年、カブス108年ぶりのワールドシリーズ制覇を花道に現役を退いた元捕手のデービッド・ロス氏が、苦しんでいるダルビッシュ有投手に熱いエールを送った。地元紙「シカゴ・トリビューン」電子版が伝えた。
同紙によると、現在、球団のベースボール・オペレーションズ部門特別補佐となっているロス氏は、右上腕三頭筋の炎症で今シーズン2度目の故障者リスト(DL)に入っているダルビッシュへ、「ここはプレーするのに一番素晴らしい街で一番素晴らしい球団だと伝えたい」と発言したという。
ここまでは6年総額1億2600万ドル(約137億円)の大型契約に見合う結果を残せず、批判の声も聞こえてきているダルビッシュ。しかし、ロス氏は「シカゴ・トリビューン」紙に対し「このブルーカラーの街は、選手が出場してベストを尽くすのであればサポートする。アンソニー・リゾやクリス・ブライアントのようなスターだろうと、デービッド・ロス(自分)のような控え捕手だろうと関係ない。出場してベストを尽くすのであれば、この場所はそのような選手の虜になる」と、ファンはダルビッシュに決してそっぽを向いてはいないと語ったという。同紙は「デービッド・ロスは、シカゴのあることを知ってほしいと思っている。リグレーフィールドは、風が吹いていても、やんでいても、愛にあふれている」と伝えている。
カブスは1871年創設の歴史ある球団。しかも、「ウインディ・シティ」と呼ばれるシカゴはファンの野球熱も高く、カブスに対しては熱狂的な応援をする一方、辛辣な批判も辞さないことで知られる。しかし、ロス氏は結果が出せなくても、ひたむきにプレーする選手に対して、シカゴのファンは世界一優しいと力説した。
ダルビッシュは復帰までの道筋は定かになっていない。ロス氏は同紙に対し、復活へのカギを「単純化して、ストライクを投げるのに一番自信のある球種に取り組むんだ。自分を支えているものを基にして進めるんだ」とアドバイス。「少し自信をつけ、勢いに乗れば、みんなが見たいと思っているダルビッシュが見られるだろう」と語った。
ジョー・マドン監督はじめ、チームメートやスタッフから、復活を信じるコメントが相次いでいるダルビッシュ。大きな期待に応えたいところだ。
(Full-Count編集部)