シフトと真逆の方向へのフライに…外野手が37M“走破”で美技、味方も「ワオ」
アストロズのケンプがスライディングキャッチ「こんなに長い距離を走れば捕球したくなる」
アストロズのトニー・ケンプ外野手が8日(日本時間9日)の敵地レンジャーズ戦で今季“チーム最長”の約37メートルを走り、スライディングキャッチする美技を見せた。
3点リードで迎えた3回、先頭のロナルド・グスマンに対して、アストロズの守備陣は全体的に右に寄るシフトを敷いた。しかし、打球はフラフラとレフト方向に上がる。すると、がら空きだったスペースに向かって左翼のケンプが猛ダッシュ。打球は最後はファウルゾーンへと落下していったが、スピードに乗ったままスライディングキャッチで掴み取った。
このプレーをMLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」が紹介。「3回裏、アストロズはレンジャーズのロナルド・グズマンに対してシフトを敷いた。ケンプは左翼にいた。他にレフト側にいた選手は三塁手のアレックス・ブレグマンだけだった。彼は二塁ベース近く、通常の遊撃手あたりの位置にいた。グズマンが左翼ライン際のファールゾーンに高いフライを打ち上げると問題が起こった」と当時の状況について伝えている。
そして、実際に捕球したのがケンプだったとレポート。試合後に本人は「時々、左打者がボールを打ち損なうと左翼ファールラインに向かってスライスがかかる。あそこまで行って、スライディングするとボールにスライスがかからなくなった。だから僕は右方向にスライディングしてグローブを左の方に出す形になった。捕れて嬉しいよ」と振り返ったという。
スタットキャストによると、ケンプが走った距離は121フィート(約37メートル)。これはアストロズ外野手による捕球としては、今季最長だったという。ケンプは記事の中で「ボールを追ってこんなに長い距離を走れば捕球したくなる。アウトが取れて嬉しいよ。ブレグマンは『ワオ』と言っていた、面白いよ」とも話している。
このイニング、アストロズのエース右腕バーランダーはその後に2点を失ったものの、アストロズは最後は7-3で勝利。ケンプの美技も大きかった。