先発ローテは何番手? 投球制限はあるの? 気になるマー君のヤンキースでの起用法とは
田中の序列はサバシア、黒田に次ぐ3番手か
ヤンキースへの入団が決まった田中将大投手(25)の起用法はどうなるのか。壮絶な争奪戦に決着が付いた今、注目は次の段階へと移っている。MLBの公式HPでは、ヤンキースを担当するブライアン・ホック記者がファンの質問に答え、現段階での見通しを明かしている。
まずは、田中は先発ローテーションの何番手で起用されるのだろうか。7年総額1億5500万ドル(約161億円)という契約は、チームの投手陣の中では5年1億2200万ドル(約128億円)のCC・サバシアに続き、年平均で2位となる。ただ、日本人投手の先輩であり、メジャーでの実績、首脳陣からの信頼ともに十分な黒田博樹を差し置いて、いきなり2番手となる可能性はゼロに近いと言えるだろう。
つまり、日本の報道でもあるとおり、3番手が最有力と見られ、ホーク記者も「その可能性が高い」としている。サバシアが1番手、黒田が2番手、イバン・ノバは4番手という予想だ。ただ、昨年の後半戦でチームNO1の安定感を誇ったノバの起用法については、意見が分かれるところ。田中とノバのどちらが先に投げるかについて、ホーク記者は「ジラルディ監督とロスチャイルド投手コーチはキャンプ終盤まで決められないだろう」としている。
デビュー戦は、開幕カード3戦目の敵地ヒューストンでのアストロズ戦か、次のカードの1戦目となる敵地トロントでのブルージェイズ戦が濃厚。ブルージェイズ戦ならば、いきなり川崎宗則と対戦する可能性もある。そして、ニューヨークデビューは、ホーム開幕カード2、3戦目のどちらかで、オリオールズが相手となりそうだ。
また、米国では“投げすぎ”としきりに報道されてきただけに、ヤンキースも田中の肩や肘の扱いには慎重になりそうだ。右腕が日本でどれだけ投げてきたかを十分に認識しており、ホーク記者は「球団はたくさんのプランを持っているはずだ」と説明する。田中がキャンプ地のフロリダ州タンパに到着すれば、メディカルスタッフの検査に加え、ロスチャイルド投手コーチらも状態をチェックすることになるという。その結果によっては、キャンプやオープン戦から「イニング制限」などを設ける可能性もありそうだ。
キャッシュマンGMも田中の“投げすぎ”については「確かに心配はある」と認めている。ヤンキースは、譲渡金(2000万ドル)も合わせて田中に1億7500万ドル(約184億円)を費やしている。しかも、契約期間は7年もあり、出来る限り健康に過ごしてもらわなければいけない。慎重になるのは当然だろう。田中にとっては我慢も必要になりそうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count