一塁手はどこ? 内野手呆然、頭抱える カブス守備陣が犯した「ひどい」ミス
ブルワーズのイエリッチとケインは相手のミスを見逃さない好走塁
野球でしばしば起こる挟殺プレー。ほとんどの場合は守備陣によって挟まれた走者がアウトになるのだが、米MLBのカブスは、この挟殺プレーで、守備陣が初歩的なミスを犯してしまった。
12日(日本時間13日)に行われた敵地でのブルワーズ戦。3回2死二塁でブルワーズのケインが放ったゴロが、カブスにとって“悪夢”の始まりだった。MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」のツイッターも「ブルワーズの走塁が素晴らしかったのか、カブスの頭が真っ白になったのか。あなたの判断は?」と題し、このシーンを動画で紹介している。
ケインの打球は先発チャトウッドの足元を抜け、二遊間へ。あらかじめ二塁ベース寄りにシフトを敷いていた二塁手のバエスはこれを難なくキャッチした。二塁走者のイエリッチが飛び出していたために、バエスはイエリッチを追いかけ、二、三塁間での挟殺プレーになった。
バエスから三塁手のブライアントへと送られたボールは、遊撃のラッセル、三塁ベースカバーに入っていた投手のチャトウッドへと転送。チャトウッドが走者のイエリッチを追いかけている間に、打ったケインは二塁ベース手前へと進んでいた。
ここからが問題だった。チャトウッドがイエリッチを二塁ベースまで追い込むと、ケインが一塁へと戻っていく。チャトウッドが一塁へと送球しようとしたのだが、まさかの一塁はガラ空き。呆然とし、頭を抱えてしまった内野陣。結局、2人の走者を共に生かすことになってしまった。
一塁手のリゾはどこへ行ってしまったのか? 実は捕手が挟殺プレーに参加したため、本塁のベースカバーに回っていた。動画内では、ケインがイエリッチに対して二塁へ戻ってくるように合図しているところが映し出されており、一塁がガラ空きになっていることを確認した上での好判断、好走塁でもあった。
試合を中継したテレビ局「FOXスポーツ・ウィスコンシン」で解説を務めていたビル・シュローダー氏も、このプレーには驚愕。「信じられない! このような判断ができる選手はどのくらいいるでしょうか? ロレンゾ・ケインによるとてもスマートなベースボールです。なんてことだ。こんなプレーは見たことがない。見てください。ケインはイエリッチに戻るように言っていますね。一塁に誰もいないのを見て、ケインはこっそり戻っていくことができました」とまくし立てている。
この動画は紹介したツイッターにも、カブスの守備に疑問を呈す声、ブルワーズのイエリッチ、ケインの走塁を褒める声など、ファンから様々なコメントが寄せられた。
「二塁をカバーするのに何人必要なの?」
「素晴らしい走塁」
「両方ともだね。面白かったよ。走塁でこんなに興奮することはないね」
「両方とも。カブスがミスをして、ブルワーズがミスを利用した」
「イエリッチの走塁が素晴らしい。彼はすごい選手だ」
「このような状況から走者がセーフになるのを見たことがない」
「両方とも…ケインの素晴らしい視野。カブスが何をしていたのかよく分からない」
「ひどい」
「カブスの大きなミス。一塁に誰もいなくて、二塁の周りに4人も立っていた」
「カブスのミス。誰もいない一塁の戻ったのは素晴らしいね」
「カブスは考えていなかった」
痛恨のミスを犯したカブスと、そのミスを見逃さなかったブリュワーズ。その構図そのままに、試合もブルワーズが快勝している。