NPBで相次ぐ“アラフォー”復活劇 打率1割台から4番へ復活、引退覚悟から防御率0点台

日本ハム・宮西尚生、西武・中村剛也、ヤクルト・青木宣親(左から)【写真:矢口亨、小林靖】
日本ハム・宮西尚生、西武・中村剛也、ヤクルト・青木宣親(左から)【写真:矢口亨、小林靖】

若い選手の台頭に抗う大ベテラン…中村、青木、宮西の現在

 今季の日本プロ野球では“アラフォー”と呼ばれる世代の選手の復活が相次いでいる。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では若い世代の活躍が目立ったものの、現役生活の終盤を迎えてなお、技術と経験を生かして球界を引っ張っている選手たちを見ていこう。

 西武の中村剛也内野手は、8月に40歳を迎える。ただ今季は規定打席にこそ達していないものの打率.349、リーグ2位の7本塁打を記録中。戦線離脱していた山川穂高内野手らを押しのけ、4番に座る好調ぶりだ。昨季は12本塁打こそ残したものの、打率は.196にとどまっていた。

 現役トップ、史上14位となる461本塁打を放っており、4月29日の楽天戦ではNPB史上初となる通算2000三振も記録した。現役で中村の本塁打数を追うのは松田宣浩(巨人)の301本、次いで中田翔(巨人)の295本で、まさに独走状態。どこまで数字を伸ばしていくか。

 41歳のヤクルト・青木宣親外野手も、打率.310を残し左翼の定位置を占めている。昨季は81試合の出場にとどまり.248、2021年も.258だった安打製造機が、以前の姿を取り戻している。

 2018年にメジャーリーグからヤクルトへ戻り、一時は通算打率ランキングでトップにも立った。ただこの2年間の不振で、現在は.317の5位。トップを走るリー(元ロッテ)は.320で、どこまで迫ることができるか。すでに日米通算2000安打は達成しているが、現在NPBでは1896安打。こちらの2000安打も見えてきた。

 投手では、通算ホールドの日本記録を持つ宮西尚生投手(日本ハム)。今季は13試合に投げ1セーブ、7ホールドを記録。防御率も0.79だ。昨年は24試合にしか投げられず、防御率5.66。1年目の2008年から続けてきた50試合登板が14年連続で途切れ、2軍落ちまで味わった。引退の2文字も、頭にはあったという。

 通算822試合に投げ、通算387ホールド。現役2位は又吉克樹投手(ソフトバンク)の160ホールドで、こちらも道なき道を行く。6月には38歳となるが、前人未到の400ホールドも今季中に達成してくれそうだ。

(Full-Count編集部)

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