大谷離脱エンゼルスの惨状… MLB30球団最多13人離脱で“野戦病院”に
シモンズ、コザート、リチャーズらチームの主力が続々と…
大谷翔平投手が右肘靭帯損傷でDL入りしてしまったエンゼルス。投打でチームに多大なる貢献を見せていた二刀流の離脱がチームに与える影響は小さくない。チームは13日(日本時間14日)のマリナーズ戦に敗れ、10日(同11日)からの4連戦でスイープを食らい、ア・リーグ西地区首位のマリナーズとの差は7.5ゲームまで開いてしまった。
大谷の離脱が目を引く事態となり、米メディアでも様々な見解や分析などが展開されているが、エンゼルスにとって大谷の離脱は、苦しい状況の氷山の一角に過ぎない。エンゼルスは大谷を始めとする故障者の続出に悩まされており、その様相はさながら“野戦病院”と化している。
MLB公式サイトでは「故障者レポート」を公開しており、それによると、現在エンゼルスの故障離脱者は実に13人にも上る。これはメジャー30球団の中でもダントツの多さ。次に多いのがメッツの11人、そしてドジャースの10人となる。
シーズン序盤は地区首位にも立っていたエンゼルスだが、現在は内野はほぼ“壊滅”状態だ。遊撃手の名手アンデルトン・シモンズはダグアウトの階段を踏み外して、グレード2の右足首捻挫でDL入り。プホルスとともに一塁を守っていたジェフリー・マルテは左手首の張り。シモンズの故障によって昇格しケイレブ・コワートも左足首捻挫で10日間のDL入り。主に三塁手を詰めていたザック・コザートも左肩の張りで6月13日(同14日)のマリナーズ戦で途中交代し離脱してしまった。
投手陣の状況も相当に厳しい。大谷の離脱に加え、J.C.ラミレスとブレイク・ウッドはトミー・ジョン手術、マット・シューメーカーも右前腕部の手術を受けて長期離脱が確実。キーナン・ミドルトンも戦線を離れ、13日(同14日)に先発したギャレット・リチャーズも2回で降板して離脱した。故障者の大半がチームの中心を担う選手ばかり。これでは苦戦を強いられるのも頷ける。
今季だけで手術を受けたのが、既に4選手。大谷も今月末に受けるとされている再検査の結果次第では、トミージョン手術を受けることになる可能性もある。13日(同14日)にコザート、リチャーズの2人が戦線離脱となり、ここからは更なる苦戦が予想される。エンゼルス苦戦の原因は、大谷の離脱だけではなく、この目を覆いたくなるような惨状にある。