「なんでこの時間に…」突然の“一報”に涙 エ軍170キロ右腕が「震えた」3歳からの目標
2Aから飛び級昇格のベン・ジョイス「人生で一番クレイジーな瞬間」
突然の電話に喜びを隠せなかった。最速105.5マイル(約169.8キロ)を誇るエンゼルスのベン・ジョイス投手が28日(日本時間29日)、傘下2Aロケットシティから飛び級でメジャー昇格を果たした。この日の試合前、取材に応じ「人生で一番クレイジーな瞬間だった」と喜びを隠せなかった。
吉報を受けたのは26日(同27日)の夜だった。ナイターの試合が終わり帰路につくとフィル・ネビン監督から電話で告げられた。「『なんでこの時間に監督から電話がかかってくるのか?』と思った。電話にでたら、昇格することを伝えられた。人生で一番クレイジーな瞬間だった」。涙が止まらず「震えていた。色々な感情がこみ上げてきた」と振り返った。
22歳右腕のジョイスはテネシー大在学中の2022年に、時速105.5マイル(約169.8キロ)の剛速球を投げて話題になった。その年のドラフト3巡目(全体89位)でエンゼルスに入団。「MLBでプレーすることは、3歳からの目標だった。あの電話は、ハードワークが報われたということだ」。今季は2Aで14試合に投げ0勝1敗4セーブ、防御率4.60だった。
昇格が決まった後、両親に連絡をしたが、就寝中とあり最初の電話ではつながらず。「10回くらいかけてようやくつながった。(昇格を)伝えたら泣いていた。夢みたいな瞬間だった」。チームはマット・ムーア投手が右脇腹の肉離れで負傷者リスト入り。最速170キロを誇る剛腕22歳の、チームの窮地を救う投球に期待したい。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)