マー君の次はオーストラリア人高校生 ヤンキースが将来有望な17歳右腕と契約
ヤンキースに入団した17歳の右腕
ヤンキースが田中将大獲得に続く補強策として、17歳のオーストラリア人右腕、ブランドン・ステンハウス投手と6年契約を結んだことが明らかになった。オーストラリアの「News.com.au」が報じ、話題となっている。
「契約書にサインするなんて少しナーバスになったけれど、夢が叶った。ヤンキースに入れるなんて夢にも思わなかった」
オーストラリアに送り込まれたヤンキースのスカウト部隊の高い評価を得ることになった新鋭はこう語った。ステンハウスは現在、豪州ビクトリアリーグのチェルテンハム・ラスターズでプレーしている。キャンベラで行われたU-18(18歳以下)オーストラリア選手権での際立った投球が高く評価されたという。
ヤンキースのオーストラリア担当スカウトのジョン・ワズワース氏は「私はスタンハウスが心身共にヤンキースに加入できるレベルまで成長するのを数年、見守ってきた。どこまで伸びていくのか楽しみで仕方ない」と絶賛している。
ステンハウスは4歳からティーボールという、本塁の後方に置いたバッティングティーにボールを乗せて、静止しているボールを打つ球技をスタートさせたことが、キャリアの始まりだという。2年前からコンスタントに球速93マイル(149キロ)を記録するようになり、ヤンキースの育成陣は正式契約とともに、大学などの奨学金とヤンキースのキャップなどのグッズをプレゼントしたとのことだ。
「素晴らしいチャンスだ。(ヤンキースからプレゼントされた)バッグいっぱいのグッズをもらって、ものすごく嬉しそうだった。これからはヤンキースグッズを買わなくてもいいのだから」と父のデイブさん。ステンハウスは4月にフロリダでスタートする春季キャンプに2週間参加し、メルボルンに戻り、高校の卒業試験を受ける予定だという。
ヤンキースは田中、ステンハウスなのならず、今年はオーストラリアから19歳のアダム・シルバ三塁手を獲得するなど、アジアオセアニア地区からの補強に積極的だ。田中が加わってもなお、先発ローテーションの5番目が現状未確定なヤンキースだが、1億5500万ドルの大型条件で加入した田中とは異なり、ステンハウスは即戦力とはいかないだろう。だが、伸び盛りのオージーは近い将来、田中と名門のエースの座を争う良きライバルとなるかもしれない。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count