“逆輸入ルーキー”が明かす意外なメジャーの壁 ピンチ救った「ダルビッシュ・モデル」
強打を見せつける加藤豪将…被っているヘルメットに特徴あり
日本ハムが昨秋のドラフト会議で3位指名した“逆輸入ルーキー”の加藤豪将内野手がNPBでのスタートダッシュを決めた。かつてヤンキースからドラフト2巡目で指名された経歴を持ち、マイナーリーグの生存競争を身をもって体験してきた。そんな加藤豪が明かしたメジャーの“意外な”壁がある。困っていたところを救ってくれたのは、パドレスのダルビッシュ有投手だった。
加藤豪は日本での1年目を怪我で出遅れた。キャンプイン直前の1月30日に右人差し指を骨折。さらに3月には右わき腹の肉離れでチームを離れた。過去の負傷といえば、3度の脳しんとうくらいという頑丈な体。「自分の体を信用しすぎて……」と、どこまで無理をしていいのか分からなかったという。
ただ、復帰からチームとファンに与えたインパクトは特大だ。5月25日のソフトバンク戦で1軍デビューしてから、ここまで出場した全7試合で安打。さらに5月31日のヤクルト戦でNPB1号、2号を記録すると、東京ドームで行われた巨人戦でも2日、3日と2試合連続本塁打。意外な長打力も発揮している。
打席で欠かせぬ相棒が、フェイスガードの付いたヘルメット。ところがマーリンズで初めてメジャーのキャンプに招待された2020年、思わぬ障害が発生したのだという。「ヘルメットが頭に全然入らなくて……」。マイナーリーグでは“両耳”のついたヘルメットをチームで共用していた。メジャーのクラブハウスに初めて足を踏み入れ、自分のものを選ぼうとすると、全くサイズが合わなかったのだという。「アメリカのヘルメットは幅が狭くて、前後に長い。アジア人の頭は全然合わないんです」という。