手術の経験が「頭よぎった」 エ軍170キロ右腕、負傷交代に恐怖「あまり寝れなかった」
最速170キロを誇るジョイス、10日のマリナーズ戦で緊急降板
右腕の尺骨神経炎で15日間の負傷者リスト(IL)入りしたエンゼルスのベン・ジョイス投手が10日(日本時間11日)の試合後、自身の心境を語った。前日9日(同10日)の本拠地マリナーズで緊急降板。「あまり寝れなかった」と明かした。
最速105.5マイル(約169.8キロ)を誇るジョイスは9日(同10日)、6回に2番手で登板。先頭のヘルナンデスへ四球を与え、続くラリーへの投球中に右手に痺れが起き、わずか8球で降板となった。試合後、フィル・ネビン監督は「あのような形で降板すれば、通常はそう(負傷者リスト入り)なる」と示唆していた。
ジョイスはテネシー大在学時の2020年に右肘の内側側副靭帯再建術(トミー・ジョン手術)を受け、約1年半、実戦から遠ざかった。メジャー昇格からわずか5試合目での故障に「怖かった。試合を(怪我で)退場することはいい気分ではない。以前トミー・ジョン手術を経験しているから、頭によぎった」と不安だった胸中を明かす。
この日、ネビン監督はMRI検査の結果を明かし「靭帯に損傷はない。素晴らしい結果だった。本当にいいニュースだ。神経の問題だ」と喜んだ。ジョイスも「(検査結果は)いいニュースだった。ほっとした」と安堵した。
現在もまだ痺れはあるという。復帰までのプロセスは未定で「状況を把握している段階。全く見当がつかない」と完全に不安がなくなったわけではない。一方で、ネビン監督は「本人が状態が良くなったと感じたら、投球を再開する」と明言。将来が嘱望される剛腕なだけに、無理なく万全な状態に戻すのが最優先だ。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)