叶わなかった大谷翔平との会話 古巣との対戦で悲劇…元エ軍右腕が登板翌日に受けた戦力外
ロイヤルズからDFAになったマイヤーズ
■エンゼルス 5ー2 ロイヤルズ(日本時間19日・カンザスシティ)
ロイヤルズは18日(日本時間19日)、右腕マイク・マイヤーズ投手をメジャー出場前提となる40人枠から外す措置を取った。今季、マイナー契約から這い上がった31歳だが、前日17日(同18日)には古巣エンゼルスから痛打を浴び、5回0/3を7安打6失点で降板した。
昨季までの3年間を過ごしたエンゼルスとの対戦だった。17日(同18日)の試合後、クラブハウスの外で迎えたのは1歳年上のアンソニー・レンドン内野手だった。笑顔でハグすると再会を喜び合った。しかし、その翌日にマイヤーズのロッカーは無くなっていた。
チームは劇的サヨナラ勝利を決めたが、納得のいく投球はできなかった。4回まではドルーリーとウォードのソロ2本で2失点に抑えていたが、3回に3連打と併殺崩れなどで2失点。さらに、6回はドルーリーにこの日2本目の2ランを浴び、1死も取れずにマウンドを降りた。
それでも好調の大谷翔平投手は3打数無安打に抑えた。試合後、「過去3年間特等席で彼の打撃を見ることができたからね。3年間見たことを踏まえて、アプローチを決めた」。試合を振り返るときは常に厳しい表情だったマイヤーズが、唯一目じりを下げた瞬間だった。
レンドンが出迎えたように、試合では敵でも、終われば苦楽を共にした盟友。試合後、マイヤーズに大谷と話すことができたかを問うと「今日は対戦したので話していない。もしかしたら、明日話すかもしれないよ」。再会を心待ちにしていたが、叶わなかった。
古巣の一撃が決定打となった。敗戦翌日に下される決断に、改めてメジャーの厳しさを痛感させられる。昨季はエンゼルスで2度のDFAを受け、今年もマイナー契約からのスタート。まだまだ、這い上がる力はあるはずだ。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)