大谷翔平は「優しく接してくれた」 エ軍有望株捕手が目指す夢舞台「バッテリー組みたい」

エンゼルス傘下2Aに所属するエドガー・クエロ【写真:木崎英夫】
エンゼルス傘下2Aに所属するエドガー・クエロ【写真:木崎英夫】

マイナーリーグの有望な選手たちによるフューチャーズゲームが開催

 マイナーリーグの有望な選手たちによる「オールスター・フューチャーズゲーム」が8日(日本時間9日)、マリナーズの本拠地T-モバイル・パークで行われ、5-0でナ・リーグ選抜が完封勝利を収めた。試合は7回制で行われ、投手は1回以上は投げられない規定があり、両軍合わせて17人がマウンドに上がった。栄えあるMVPは、途中出場で3打点を挙げたナ・リーグ選抜のナシム・ヌニェス(マーリンズ)内野手が獲得した。【シアトル(米ワシントン州)=木崎英夫】

 MLBオールスターを3日後に控えたT-モバイル・パークで、将来を嘱望される金の卵たちが躍動した。強い西日が照りつけるフィールドで、両軍合わせ17人の投手と35人の野手がプレーした。

 ナ・リーグ選抜はニック・エイベル(フィリーズ)、ア・リーグ選抜のオーウェン・ホワイト(レンジャーズ)が先発マウンドにあがった。両投手とも1回を無失点で次につないだが、2回表、ナ・リーグ選抜は、1死一、三塁の場面で7番ジェファーソン・クエロ(ブルワーズ)が左前に運び先制すると、9番ジャスティン・クロフォード(フィリーズ)が中堅への犠飛を打ち上げ1点を追加した。

 ナ・リーグ選抜は6回にも連打と四球で1死満塁の絶好機を作り、ヌニェスが左翼に走者一掃の適時二塁打を放ち3点を追加した。一方のア・リーグ選抜は相手を上回る6安打を放ちながらも、計12個の三振を喫する拙攻でホームは遠かった。

エンゼルス2Aに所属するクエロ「経験を積まないとショウヘイにはたどり着けない」

 二塁の守備で途中出場し、勝負を決める一打を放ったヌニェスは、試合後の会見で「マーリンズは再建中。必ず強くなるときが来る。僕はそのチームの一員になりたい」と満面の笑みで近い将来に思いを寄せた。

 昨年のMLBドラフトで、全米が注目した1巡目1位の「いの一番」指名を受けたジャクソン・ホリデー(オリオールズ)他、元メジャーリーガーを父に持つ選手が参加した試合で、「僕はサラブレッドじゃないけどオオタニとバッテリーを組みたい」と鼻息を荒くしていたのが、エンゼルス傘下のマイナー2Aに所属する21歳のエドガー・クエロだ。

 キューバ出身で、昨年9月にエンゼルス球団の最優秀マイナー選手に選出されているクエロは、3回に代打起用され、最後までマスクを被った。しかし、3つの盗塁を許し課題を露呈した。

「課題は他にもある。多くの投手と組んで捕手としての経験を積まないとショウヘイにはたどり着けない。春のキャンプで優しく接してくれた。その彼が投げる球をいつか受けられるようになりたい」

 夢舞台へのモチベーションを高めたクエロの表情はすがすがしかった。

(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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