ハム上沢、今季3度目の完封勝利 6回まで完全も「西川さんに言われて打たれた」

日本ハム・上沢直之【画像:(C)PLM】
日本ハム・上沢直之【画像:(C)PLM】

球団創設4500勝飾り「記録に名前が残る」

■日本ハム5-0ソフトバンク(26日・那覇)

 圧巻の投球だった。日本ハムの上沢直之投手が、今季3度目の完封勝利をあげた。26日、沖縄セルラースタジアムで行われたソフトバンク戦。6回まで1人の走者も許さないパーフェクトピッチングを見せた右腕は、7回に内野安打を許して大記録こそ逃したが、2安打完封。9回まで投げ抜き「今日は疲れました。野手の人が最初に点を取ってくれて、楽な展開で投げさせてくれた」と初回に4点の援護を送ってくれた野手陣に感謝した。

 初回を3者凡退に斬って取ると、その裏にアルシア、レアードの2者連続弾でいきなり4点のリードをもらった。ストレートの走りだけでなく、変化球のキレ、そしてコントロールも抜群だった。4回2死からソフトバンク打線の中軸、内川、柳田、デスパイネを3者連続三振斬り。次々とアウトを積み重ねていった。

 6回までパーフェクトピッチング。大記録への期待も高まり始める中で、完全試合を意識せざるを得ない一言が…。「ヒットが出ていないのは気になっていたんですけど、ベンチのみんなも言わないようにしてくれていたんですけど…。西川さんが『俺は言うけどな』ってめっちゃ言ってきて。しっかりヒット打たれたんで。あの人、マジで悪いです」。

 西川遥輝の一言で「ヒットが出てないなくらいで、そこまで意識はしていなかったんですけど。西川さんに言われてめっちゃ意識しました」。そうして迎えた7回先頭の中村晃が放った一、二塁間のゴロ。田中賢が捕球したものの、送球が逸れて内野安打に。これで大記録は消えた。それでも、その後の2死二、三塁でデスパイネを三振に斬り、ピンチを脱出した。

 結局9回まで128球を投げ抜き、ソフトバンク打線をわずか2安打に抑え込み完封勝利。今季3度目の完封勝利は、球団の創設4500勝を飾る1勝となった。北海道移転後1000勝をあげた試合でも先発していた上沢は「去年も北海道移転後1500勝(実際は1000勝)、僕が勝ち投手になったので、今回も僕が勝ち投手になれて記録に残るので嬉しく思います」と笑顔だった。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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