オリ宮城はなぜ3被弾した? 指揮官が促すハードル「まぁ、4年目ですよ」

オリックス・宮城大弥【写真:矢口亨】
オリックス・宮城大弥【写真:矢口亨】

宮城は3被弾を浴びるなど6回8安打5失点で4敗目

■ソフトバンク 7ー1 オリックス(26日・京セラ)

 オリックスは26日、京セラドームで行われたソフトバンク戦に1-5で敗れ、5カードぶりの負け越しを喫した。先発の宮城大弥投手が1試合3被弾を浴びるなど6回8安打5失点で4敗目。3回まで1安打投球も突然の乱調に「悪いのが一つ出るとちょっと続いて出る」と、課題を口にした。

 スタンドに飛び込む打球を見つめ何度も首を傾げた。1点リードの4回。先頭の今宮に143キロ直球を捉えられ同点ソロを浴びると、5回は1死一、二塁から甲斐に124キロのチェンジアップをバックスクリーンに運ばれ、勝ち越しを許した。さらに6回にも先頭の近藤に130キロのスライダーを完璧に弾き返され、バックスクリーンへソロを被弾した。

 この試合まで13試合、85回2/3を投げて被本塁打3本だった左腕が、まさかの1試合3被弾。序盤3イニングは140キロ中盤の直球にスライダー、カーブ、チェンジアップと緩急を生かした投球で、ヒットは初回の今宮に浴びた二塁打のみだった。

「甲斐さんと近藤さんは絶対に防げたというか、2つの初球で入りが甘かった。球数、時間をかけてもいい。冷静に急ぎ過ぎず勝負できたと思う」

中嶋監督「ホームランは何とか防いでいかないといけないことなので」

 試合後に宮城は配球面での反省を口にした。たしかに甲斐には第1打席はチェンジアップで空振り三振。5回の第2打席で痛打を浴びたのは初球のチェンジアップを仕留められた。待っていたかのようにドンピシャの打ち方だった。ダメ押しの一発を浴びた近藤に対しても第1打席はカーブで左飛、第2打席はスライダーで空振り三振。曲がり球で抑えていた中で、第3打席は初球のスライダーをスタンドに運ばれている。

 好投から一変して突然の乱調。タイムリーなし本塁打だけの5失点はダメージも大きかった。1試合3本塁打を打たれたのは6月11日のDeNA戦と並ぶ今季ワーストで「良かった点はありますし、悪い所を出してしまった。良い時に悪いのが一つ出るとちょっと続いて出るのが課題」と自らを分析する。

 ここまでの投球について中嶋監督も「もうホームランは何とか防いでいかないといけないことなのでね。そこはもう一回やんなきゃいけない」と指摘。たまに顔を出す“若さ”も理解しつつ「分かってますよそれは。そりゃもう、自分でやっていくしかないし。まあ、(高卒)4年目ですよ」と成長を促した。

 今カードは左右のエース・山本、宮城で挑んだが、12連敗中だったソフトバンクに痛い連敗。1日の休養を挟み28日からは連敗を「13」でストップさせた日本ハムとの3連戦が待っている。リーグ3連覇に向け、勝負の夏場を乗り切りたいところだ。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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