爆速投球もワンバンに…「悔しさ大きい」 始球式に登場の小田凱人「テニスより緊張」
6月には車いすテニス世界1位に、試合前は戸郷からアドバイス
■巨人 ー 中日(28日・東京ドーム)
車いすテニス男子シングルス世界ランキング1位の小田凱人さんが28日、東京ドームで巨人-中日戦の試合前に始球式を行った。車いすから利き腕の左腕を振ったが、ホームベースのかなり手前でワンバウンド。「テニスではグランドスラムの決勝なども経験してきましたが、(東京ドームは)テニスコートより大きいですし、観客のみなさんの迫力がすごかった。テニスより緊張しました」と苦笑した。
小田さんは5月に17歳となった今年、6月の全仏オープンで優勝し、史上最年少で世界ランキング1位に。さらに7月のウィンブルドン選手権も制した。全仏もウィンブルドンも、日本男子の優勝は国枝慎吾さんに次いで史上2人目。さらに約1か月後に始まる全米オープン制覇、来年パリで開催されるパラリンピックでの活躍なども期待されている。
この日、初めて野球のユニホームに袖を通し、背番号は世界ランキングにちなんで「01」。事前にブルペンで、巨人・戸郷翔征投手からアドバイスを受けながら、20球以上投球練習をこなした。「戸郷さんとは初めてお目にかかりましたが、僕のことを知って下さっていて、うれしかったです」と笑みを浮かべる一方、「練習ではワンバウンドすることはなかったので、今は悔しさが大きいです。またチャレンジしてみたいです」とリベンジを誓っていた。