エ軍守護神「心配するな。俺たちでなんとかする」 8月防御率24点台も…取り戻した自信
8月は防御率24.30も…「ブルペンは仕事をした。気分がいい」
■エンゼルス 2ー1 アストロズ(日本時間14日・ヒューストン)
3人目のアウトを奪うと、ブルペンへ向けて力強く腕を振り下ろした。大谷翔平投手の所属するエンゼルスは13日(日本時間14日)、敵地でアストロズに2-1で競り勝ち、連敗を2でストップした。1点差の9回には守護神カルロス・エステベス投手が打者3人で締め、今季25度目のセーブを挙げた。「スレッジハンマー」と呼ばれるお決まりの儀式で勝利を祝った。
チームは試合前、アストロズ打線に直近2戦で22点を献上。重苦しい雰囲気だったが、先発のチェイス・シルセス投手が5回無失点と好投した。1点リードの6回2死では大谷に9戦37打席ぶりとなる41号中越えソロも飛び出した。その裏にホセ・ソリアーノ投手が暴投で1点差まで迫られたが、7回レイナルド・ロペス、8回マット・ムーア両投手がしのぎ、最後はエステベスがケシンジャー、ディアスを連続三振。アルトゥーベを右飛に仕留めた。
エステベスは試合前の時点で8月は4試合で防御率24.30と不安定な投球が続いていた。3日(同4日)の本拠地・マリナーズ戦では2点リードの9回に逆転満塁弾。さらに、7日(同8日)のジャイアンツ戦でも1点リードの9回に5失点を喫していた。その日の試合後、目を充血させながら、「誰も負けることは好きではない。タフで、越えないといけない壁だ」と声を絞り出していた。
試合後の取材ではいつもの陽気なエステベスの姿があった。「ブルペンは仕事をした。気分がいい。野手に『心配するな。俺たちでなんとかする』という姿勢を伝えられたと思う」と自信をのぞかせる。プレーオフ進出は依然厳しい立場にいるが、頼もしい男が戻ってきた。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)