台風延期で「見つめ合う時間できた」 復帰即の決勝弾…森友哉が利かせた機転
台風接近で試合延期になった15日に“新発見”
会心の一撃を生んだ“空白の1日”があった。オリックスの森友哉捕手は17日、本拠地・京セラドームでのソフトバンク戦で、1-1の4回に決勝点となる13号ソロを放った。振り抜いた直後、右翼席への着弾を確認すると、ゆっくりとダイヤモンドを回った。
「何かいいきっかけができればなと思っていました。火曜日の練習でいろいろ修正ができたのかなと。ジャンプ系の動きを中心にメディシンボール投げたりして。(打席で)構えているバランスから、足を上げてスイングいくときのバランスがすごく良くなった」
唐突に訪れた練習時間で、機転を利かせた。今カード初戦が予定されていた15日は、台風の影響で試合が中止。ゲームこそなくなったが、京セラドームで練習を行い「自分と見つめ合う時間ができた」と汗を流した。
森は7月1日の日本ハム戦で、走塁中に左足を負傷。左太もも裏の筋損傷と診断され、ファームでリハビリを行った。今月8日に1軍復帰したが「瞬発的なところがまだ鈍っていた。肉離れだったので(治療期間は)あまり動けない。(復帰後も)不安があったんですけど、それを取り除く意味でも良い時間になりました」と、15日の中止をプラスにとらえた。
お立ち台では、リハビリ期間にチームが躍進したことに触れ「自分がおらん方が強いんかな、と思いながらテレビで見ていました」と場内を笑いに包んだ。順調に回復を見せ「焦って早く復帰して再発っていうのが1番嫌だった。しっかり治すことだけを考えていました」と信念を貫いた。
これで貯金21とし、2位ロッテとは7ゲーム差。「1試合1試合、丁寧に。その積み重ね。全員で、優勝したいです」。悲願の3連覇へ、役者がそろってきた。
(真柴健 / Ken Mashiba)