侍U-18の馬淵監督、悲願の初Vへ「全員野球」　選出20人起用し「経験を生かして」

馬淵監督、壮行試合完封負けに「力の差を感じた」

「第31回 WBSC U-18 ベースボールワールドカップ」（8月31日開幕・台湾）に出場する野球日本代表「侍ジャパン」U-18代表は28日、東京ドームで大学日本代表との壮行試合に臨んだが、0-8で敗れた。試合後、馬淵史郎監督は「力の差を感じました」と話した。

　打線がプロ注目の大学生を相手に3安打無得点。「今年の（大学の）ピッチャーは球威がある。変化球があれだけ早いスピードが出るのは、高校生はなかなか見たことない」と指揮官は褒めるしかなかった。

　とくに驚いたのは「140キロ台のツーシームやフォーク」で「とにかく（カウントを）追い込まれる前に、初球から打っても良いという指示は出していた」と、戦略を明かした。ゲームセットを迎えると「力的には随分、上だなと感じながらベンチにいました」と胸中を吐露した。　

　侍U-18代表で先発登板した前田悠伍投手（大阪桐蔭）は2イニングで3安打を浴びながらも、3三振を奪うなど、無失点。プロ注目左腕の実力を発揮した。だが、最終的には15安打8得点を許す展開に「ちょっと甘くなっただけで（ヒットゾーン）に持って行かれる。高校生なら打ち損じしてくれる球でも。非常に勉強になったと思う。反省材料にして、明日からの練習に生かしていきたい」と収穫を口にした。

　侍U-18代表の初戦は9月1日にスペインと戦う。開幕から3試合目がアメリカ戦とあり「アメリカ戦に全力を尽くして、駆け引きしながら。3位以内に入ればスーパーラウンドに上がれますので」と指揮官はニヤリ。「アメリカもおそらく全勝でスーパーラウンドに行けないんじゃないかと思いますので。どこのチームがどれくらいの力があるか考えながら」と“頭脳戦”でも勝利する意気込みだ。

　また、この日の壮行試合では選出された全20選手が出場。指揮官は「ピッチャーも野手も今日は全員使うと決めていた。この経験を生かして悲願のメダルを」と力を込めた。

（Full-Count編集部）