SNSで知った自らの放出「デマかと思った」 エ軍“解体”に混乱も…当事者たちの本音
主力6人がウェーバーへ…ジオリト「時にとても奇妙なビジネスに」
■フィリーズ 12ー7 エンゼルス(日本時間30日・フィラデルフィア)
エンゼルスは29日(日本時間30日)、敵地・フィリーズ戦の前にルーカス・ジオリト投手ら主力6選手をウェーバー公示にかけたと米メディアが報じた。12失点で3連敗を喫した試合後、当事者たちが複雑な胸中を明かした。
ウェーバーにかけられたのは、ジオリトのほかに、ハンター・レンフロー、ランダル・グリチック両外野手、レイナルド・ロペス、ドミニク・リオン、マット・ムーアの3投手。31日(同9月1日)から48時間以内に獲得球団が現れれば、移籍が成立する。6選手はいずれも今オフFAになる。
試合後、フィル・ネビン監督はチームへの影響はないと話したが、結果的に13安打12失点で大敗した。今季、防御率2.30と好成績を残していたムーアはグラウンドで報道を知り「最初はデマのツイートだと思った。驚いたよ」と本音も。「噂は流れるけど、私たちの仕事はプロフェッショナルでいることだ。このチームのために全てを出し切ることだ」と自らに言い聞かせるように語った。
今季途中にエンゼルスに加入した後、6登板で1勝5敗、防御率6.89と苦しんだジオリトは「ツイッター(現X)で見た。最初は混乱した。このプロセスがどういう仕組みなのか分かっていないので」と驚きを隠せなかった。それでも、「終わってみればこれはビジネスだから。時にとても奇妙なビジネスになることがある。全てが決まるのは木曜ということだから、それまではここにいる」と述べた。
ロペスは心底疲れ切った様子で、「それが現実。だが、私はまだエンゼルスの一員。ウェーバーで獲得されるまでここにいる。何が起きても準備はできている」と思いを表した。チームは今季のプレーオフ進出を諦めたと同然。ただ、選手たちはプレーし続けるしかできることはない。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)