「ショウヘイとMLBで」 日本戦で2安打の米国18歳、家族とともに戦う最高峰の舞台
「2番・中堅」で先発したデレク・クリエルは、前田悠伍から2安打
降雨の激戦を、温かい目で見守った。高校日本代表「侍ジャパン」は3日、台湾(台北)で行われている「第31回 WBSC U-18 ベースボールワールドカップ」で米国と対戦し4-3で勝利した。米国の「2番・中堅」でスタメン出場したデレク・クリエル外野手の母、レンダンさんは「(息子は)ショウヘイと、いつかMLBでプレーしたいそうだわ」と晴れやかな表情だった。
同じ左打ちであるエンゼルスの大谷翔平投手に憧れて、打撃映像を見ることが日課だという。一家はロサンゼルス在住で、「エンゼルスタジアムと家は近いわ」とレンダンさん。家族で観戦に訪れることも多く「ショウヘイに不可能はない。なんでもできる選手。彼は(世界)最高の選手だし、とても素晴らしいわ」と絶賛した。
クリエル一家は息子を応援するために、大会初日(8月31日)から台湾に入った。父のレッグさんは「とても興奮している! 日本との対決はWBC以来だから」と今春のWBCを思い出した。
決勝で大谷が9回2死から、エンゼルスで同僚のマイク・トラウト外野手から空振り三振を奪ったシーンは「テレビ観戦したわ。ショウヘイが勝った。彼こそナンバーワン」と力説した。
188センチ、79キロのクリエルは卒業後、アストロズのアレックス・ブルグマン内野手、フィリーズのアーロン・ノラ投手らを輩出した、ルイジアナ州立大学に進学する。将来は「ショウヘイとMLBでプレーしたい」と語る。日本戦ではエース格の前田悠伍投手(大阪桐蔭)から2安打を放った。今大会での貴重な経験を武器にして、クリエルくんが抱く夢は、さらに広がっていく。
(真柴健 / Ken Mashiba)