トラウト獲得に必要な「364億円」の是非 揺れる米球界…巨額残高が意味する価値
トラウトは残り7年間で約364億円の契約が残っている
いきなり飛び出した報道に米国の野球ファンが揺れている。10日(日本時間11日)に米全国紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者が報じたところによると、エンゼルスはマイク・トラウト外野手が退団を希望した場合、「トレードに応じる意向」があることが判明した。大谷翔平投手と並ぶ、エンゼルスの顔であるトラウトの去就に関する話題が、一気に米国内を駆け回った。
MVPを3度獲得し、現代の最高峰プレーヤーの1人であるトラウトの獲得可能性が出てきたことに、色めき立つ他球団ファンも多い。その風潮に、米データ会社「コーディファイ・ベースボール」はX(旧ツイッター)で、「トラウトと交換でチーム全体を提供すると言っている者たちよ、10億ドルの1/4は支払いが残っていることをどうか覚えておいてくれ。」と投稿した。突然のニュースに夢を膨らませているファンに、“現実”を突きつけた形だ。事実、トラウトは2019年オフに、エンゼルスと12年総額4億3200万ドル(約634億9000万円)の長期契約を締結。残りの7年間で2億4815万ドル(約364億円)の支払いが残っていることになる。
トラウトの現在の“価値”についても意見が殺到。「彼はどれだけ健康なの?」「彼をトレードすることで手堅い見返りをエンゼルスが取れると考える唯一の方法は、彼らが(トラウトの)契約の大半を負担するかどうかだ」と、ここ数年は故障も増えてきたこともあり、獲得に疑問を呈する声も多く見られた。
いずれにしろ、2011年のメジャーデビューからエンゼルス一筋でプレーしてきた“アナハイムの宝”の動向は、メジャー全体の勢力図を変える可能性もある。「彼ら(エンゼルス)は今オフは彼のことを保持すると思う。そして、もし来年前半戦で健康を保てば、トレード期限で彼を動かすだろう。健康なトラウトは、多くの有望株を連れてくるだろうからね」と、健康に過ごせばハイレベルな成績を見込めることから、来夏のトレード期限の目玉に挙げるファンもいた。
(Full-Count編集部)