529億円軍団解体も…輝く“CY級”千賀の貢献度 メジャー最強レベルの驚愕数値「24」
千賀はメジャー1年目にして10勝7敗、防御率3.07の好成績を収めている
メッツの千賀滉大投手が、メジャー1年目にしてナ・リーグトップレベルの成績を収めている。8日(日本時間9日)に敵地で行われたツインズ戦に先発し、勝ち負けは付かなかったものの6回4安打2失点の好投。6試合連続のクオリティ・スタート(QS・6回自責3点以内)と抜群の安定感を見せている。チームで規定投球回に唯一到達し、防御率でもリーグ3位につける大奮闘ぶりだ。
メッツは開幕前に大補強を行い、年俸総額3億6400万ドル(約529億円)の30球団でも断トツに豪華な銀河系軍団を作った。しかし開幕するとチームは低迷し、トレード期限を前に“解体”。エース格を担っていたマックス・シャーザー、ジャスティン・バーランダーら屈指の好投手たちも他球団へとトレードで移籍していった。
そんな中、千賀はチームただひとり規定投球回を投げて10勝7敗。防御率3.07はリーグ3位、奪三振率10.91もリーグ3位。チームのエース格として君臨している。奪三振数では球団新人史上2位の数字を重ねており、シーズン200奪三振の大台もほぼ確実なものとして見えてきた。
MLBの公式データサイト「Baseball Savant」は、カウント・走者状況などを元に、投球によって得点期待値がどれだけ変動したかを示す「Run Value」を公開。同指標で千賀の成績を見ると、トータルで「+24」をマークしている。
ナ・リーグのサイ・ヤング賞候補の中で「Run Value」が千賀を上回るのは、パドレスのブレイク・スネル(+34)とダイヤモンドバックスのザック・ギャレン(+29)の2人しかいない。シーズン当初チームメートだったバーランダーが「+17」、シャーザーは「+9」、千賀は二人の合計とほぼ同等に値するという。
メジャー1年目ながら、千賀はメッツ投手陣を牽引する大活躍を見せている。日本投手でルーキーイヤーに200奪三振に到達すれば、野茂英雄、松坂大輔、ダルビッシュ有に続く4人目の快挙だ。シーズン終盤まで活躍から目が離せない。
(Full-Count編集部)