かつてはMLB最強も…トレード獲得の価値なし? トラウト去就で敵軍メディア“本音”

エンゼルスのマイク・トラウト【写真:ロイター】
エンゼルスのマイク・トラウト【写真:ロイター】

失策数最多チームの弱点埋める存在になり得るも…「模索すること避ける」

 エンゼルスのマイク・トラウト外野手に突如飛び出した“トレード”報道。米全国紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者が、エンゼルスはトラウトが退団を希望した場合「トレードに応じる意向」があることを10日(日本時間11日)に伝えた。一気に去就が注目を集めることとなったが、レッドソックス地元放送局「NESN」は“価値なし”と位置付けた。

 トラウトは2012年のア・リーグ新人王、MVP3度選出、シルバー・スラッガー賞9度選出、オールスター11度選出など数々の功績を誇る。2019年の3月に12年4億2000万ドル(約618億8000万円)の契約を結び、残りが7年およそ2億4800万ドル(約365億4000万円)残っている。個人としては、プレーオフには1度しか出場していない。そんなトラウトが「もし本当にトレード市場に出れば複数のチームが関心を寄せるだろう」として、レッドソックスが追いかけ続けるべきか検証した。

 獲得が妥当な理由としては、「健康な時は世代を代表する才能だ。レッドソックスの外野はこのオフ契約が切れるベテランがいて、(ヨシダなど)役割が変わるかもしれない選手がいて、若手も台頭している。トラウトが加われば、ヨシダ、ジャレン・デュラン、アレックス・ベルドューゴら左打ちが多い集団に割って入る(右の)スター打者がまた1人増えることになる」と分析。今季は失策数がア・リーグ最多とあって弱点を埋める存在になり得る上に「健康な状態であればMVPになれる潜在能力がある」とみている。

 一方、反対する要素としては、30歳を超えた今も大型契約が残っていること。仮にエンゼルスが一部を肩代わりしたとしても、レッドソックスはチーム史上でも有数の額を投資することになる。MLB最強の選手という呼び声も高かったが、近年では故障欠場する場面が目立っているため、コンスタントに試合出場できるかも不透明。さらにファームの有望株を手放すことになることも懸念材料だとしている。

 同局は「トラウトのキャリアの大半においては、このスターをトレードすることは価値があるか考えることさえ不敬だった。しかし今では、この外野手の仮説の取引きにはあまりに多くの要素が絡む。その考え方でいけば、レッドソックスはトラウトのトレードを模索することは避けるだろう」と結論付けた。稀代のスターの行方は、この先も大きな話題となりそうだ。

(Full-Count編集部)

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